予報、曇り、午後から雨。
娘ぶー子の体育祭である。
本当は昨日だったのだが、延期して今日になった。
どう考えても、昨日は雨のないギリギリのチャンスだと思ったのだが、校庭が乾いていないとの理由で延ばされたのだ。
私とダンナの欠勤日も延ばされた。
やはり、運動会が始まってすぐに雨が降り出した。
保護者はテントの下で見れたが、生徒達はズブ濡れだ。
プログラムは、騎馬戦などのおいしいものは全て午前中に変更された。
一方、短距離、長距離などの走りものは午後に回された。
子供の運動会は、中学以来である。
高校生の運動会など親の出る幕はないと思っていたが、職場の奥様が「面白いから見たほうがいい!!」と強く勧めてくれたので、3年目にして初めて見に行ったのだった。
私が一番気になっていたのは、BGMである。
小学校などは先生が選ぶ、いかにも的な行進曲やそれっぽくアレンジされたものが多かった。
中学になると子供の好みも考慮され、邦楽の聴きやすいものなどが流れるようになった。
高校はどうなのだ?
ポルノグラフィティであった(笑)
どうやらアルバム単位で流しているようだが、誰の趣味だ?
まぁ当たり障りのないところか。
ところがこれが終わるとグリーン・デイが流れ始めた。
おお!!と思って顔を上げると、前の方にいた金髪の青年(先生と思われ)がガッとスピーカーを仰ぎ見た。彼は歌詞を口ずさんでいた。
「お、ケトゥーが・・・!」とダンナが彼を見て言った。
彼はポルノグラフィティよりもやはり、グリーン・デイがお好みの様子。
ところで外国人を「ケトゥー」などと絶対言ってはいけません。
良い子は真似しないように。
ぶー子が「竹取物語」という、棒引き競技をやっていた時は、バンプオブチキンの「カルマ」が流れていた。
これは校庭の真ん中に並べられた物干し竿(仮)を、引っ張って奪い合う競技である。
ぶー子は足が遅く、ペンギンのようにトットットと走る。
ワーという怒号の中で、変なのが一人だ。
ぶー子は棒をつかんだと思ったら、突然敵側に回った。
ふざけてるのかと思ったら、敵の背中をグイグイ押し始めた。そんなのアリか。
後で聞いたが、これは悪名高き女のバトルであった。
実際現場には「ざけんなブス!!」「離せよオラ!!」「死ねッ!!」などの口汚いセリフが飛び交い、それでも今回は比較的マシだったらしいが、殴る蹴るもあるマジバトルであるらしい。
先に言ってくれればそういう目で見たのにー。
ぶー子は運動能力はあまりないので、選抜の走りモノには出ない。
しかし全員リレーと言うものがある。フフフ・・・。
実はこれが楽しみであった。
ぶー子のクラスはペンギンが1匹混じるのだ。
ダンナはビデオカメラを構え、走るペンギンを待ったが、普通に人間らしく走っておった。
「真面目に走ろうと思えば走れる。」彼女は言ったが、だったら日ごろから真面目に走るべきである。
私があのペンギン走りを良く目にする場所は、大抵は街中の人の多い場所である。
午後には雨は上がった。
この日のメインと言っても言い過ぎではないだろう応援合戦を見て帰った。
いや~、青春である。
やはり環境が許すなら、できるだけ学校には行った方がいい。
・・・と、1年で高校をリタイヤしてしまったぽ子は、思うのであった。