人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

鼻パン

超不機嫌だ。

鼻が完全に詰まっちまった。

超不機嫌だ。

人間、鼻が詰まるだけでこんなに不機嫌になれるものだったのか。

最悪だ。

昨日も良く飲んだが、今日は7時起きだ。

娘ぶー子が豊島園のフリーマーケットに出店するので、その足と手伝いがあるのだ。

二日酔いはなかったが、酷い花粉症の症状だ。

参った。

豊島園にぶー子を置いて来ると、ウォーキングを兼ねて桜台まで歩き、池袋でラーメンを食べた。

池袋、ラーメン激戦区である。

目的の店に着くまで、何度「こっちにしようか」誘惑されたことか。

お腹が膨れたらやることもなくなり、池袋のLoftへ。

散々歩き回って、結局買ったのはLoftではなく、ペットショップで猫ブラシである。

抜け毛、死毛がホラ、こんなにゴッソリ取れますよ♪とビデオが流れていた。

すげえ・・・とぽ子夫婦は感動し、9千円で買ったのだ。猫ブラシ、9240円。

早く帰って試したくなったが、この後ぶー子を回収しなくてはならない。

時間が余ってたから、カレー食べてスタバで一休みしようと言ってたのに、あまりの眠さにそれらをすっかり忘れて、駐車場に停めた車の中で寝ていた。

鼻が詰まってたから、口を開けたまま。

あぁもう超不機嫌だ。

ぶー子の出品したものの売れ行きは、あまり良くはなかったらしい。

何とか赤字にはならずに済んだ程度らしいが、それでも意外なものが売れておもしろかった。

大仏のかぶりもののマスク、超どでかいプーさんのぬいぐるみ。

紫と黒のハットは、おばあちゃんが買っていったそうだ。

一方、戦利品としては、隣の店でゲームソフト、「龍が如く」の1と2を売っていた。

1が500円で2が1000円。激安だ。

ぶ-子は今、そのシリーズの最新版「見参!」の体験版にはまっている。

ソフトが欲しい~、買ってぇ~、と言っていたのだが、500円ぐらいなら出してやる。

なので、1にあたる「龍が如く」を私が買い、2が欲しけりゃ千円出して自分で買えと言ってやった。

ところが次に見た時にはもう売れてなくなっていたそうだ。

サザンの曲で「会いたくなったときに君はここにいない」という曲があったが、欲しけりゃとっとと買うべきだったのだ。

帰りの車では完全に鼻がパンッパンに詰まり、不機嫌も頂点に達した。

晩ご飯をどうしようかと話しながらも、もうそんなものはどうでも良かった。

こんなに鼻が詰まっては、味も匂いもないのだ。

最低だ。最悪だ。クソックソッ。

惣菜ディナーを済ませると、ダンナは録画したF1を観始め、ぶー子は早速「龍が如く」を始めた。

「見参!」も含め、まともに見るのは初めてだが、これはケンカゲームであった。

ヤクザのケンカだ。

ちゃんと技もあり、どのボタンをどう押すと、相手の胸ぐらを掴んで頭を壁に叩きつけるだとか、倒れた相手を踏んづけるだとか。

しまった、高校生の娘に何てものを買い与えてしまったのだ。

しかし彼女は気持ち良さそうに、ピースファイナンスの気の弱そうな社長をボコッている。

しまいにはパイプ椅子や傘立てを振り回して、危険極まりない。

そして私だが、食事前にほんの10分ほど、鼻の穴に割り箸で開けた程の隙間ができたので、急いで惣菜を食べた。

あっと言う間の出来事だ。

すぐに穴は塞がり、食欲は失せた。

なので悪化を覚悟でワインを飲んでいる。

味などしないが、もう酔えればそれだけでいい。

両方の鼻にティッシュの先を丸めて詰め、ワインをストローで飲む。

あぁ思い出した、毎年こうだった。

憂鬱だ。

いつまでこんな状態なんだろう。