人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

もう歯医者止めたい!!(泣)

まだまだ歯医者は続いている。歯医者は続くよどこまでも、ポッポー(泣)

なぜこんなに続くかと言うと、私が痛がって先に進ませないからだ。

先生も「もうちょっと頑張ってくれ」的なことを言い出した。

それとは反対に、私は何とか逃げる方法を考えていた。

「このまま永久に仮歯を交換し続ける訳にはいかないのですか?」

「しばらく薬の交換だけで様子をみることはできませんか?」

「麻酔をかけられませんか?」

しまいには「痛いのはイヤなんです~(泣)」

本当に泣きたかった。

泣いていいよ、と言われたがそう言われると泣けないから不思議だ。

きっと先生は子供の扱いに慣れているのだろう・・・(泣)

今の治療も私的には痛いが、実はこの後もっと痛いのが控えている、と先生は白状した。

だからこれぐらいでヘタレてるんじゃない!!という意味らしいが、本気で治療を投げ出したくなっただけだ。

しかし、いい加減先に進めなくてはならないから今日痛かったら麻酔だな、と言った。

いやもう、痛かったらじゃなくて今すぐお願いします、と思ったのだが、「これに耐えられなかったら、この後がつらくなるよ。」と言われた。

「この後」の「もっとすごいの」は麻酔できないらしいのだ。

うーん・・・。うーん・・・。

もう本当に泣きたかった。

わかったよ、今日はできるだけ我慢する。本当に本当にダメだったら麻酔。

ウィ~ン。オーストリアの首都ではない。

う・・・うう・・・痛い・・・。「神経に直接触れてますよ~」という感じの痛さだ。

前回まではここでギブアップしていたが、ハンカチを握り締めて頑張って耐えた。

先生も「よしよしっ!!そうそう、全然大丈夫なんだよ!!」と子供向けバージョンで声をかける。

痛い・・・痛い・・・我慢・・・我慢・・・ん?

あ、あ、あ、あ、

いあいーーーーっっ!!

口が閉まらないからこれまでは「ヒハイ」と言っていたのだが、もうそれどころではない。手は平泳ぎだ。

私は子音も入れられずに絶叫した。病院じゅうに響き渡り、先生と助手の奥様は爆笑した。

そこでやっと止めてくれたが、本当に本当にものすごく痛かった。

先生はその後も「クックッ」と笑い、奥様に突っ込まれていたが、もうこんな治療を続ける自信がない(泣)

「ぽ子さん。」

助手の奥様が大切な事を打ち明けるように話し出した。

「この歯は完成しても、半永久的にとはいかないんですよ。」

ですよ?

「2年もすれば変色して、そのうち口臭もするようになります。」

口臭!!うえっ。

「その上隙間から虫歯になりやすいんです。」

・・・止めて(泣)

「だから私は身内にはセラミック製のを勧めてるんですが・・・。」

それにして(涙)

「保険がきかないんですよ。」

!!は、ハウマッチ。

「1本10万です。でもこれなら半永久的にこのままいけます。」

10・・・万・・・。

「保険きく方のをまた取り替えるとしたら、結構大変なんですよ。一度作った歯を壊さなきゃなりませんから・・・。」

・・・。

「あの・・・。ぽ子さん見てると耐えられるとは思えないんですが・・・(笑)」

10×2は20。

「他にはかかりませんか?」

「そうですね、消費税が1万ですが。」

消費税で1万かよ(泣)ラーメン何杯分だ。

そもそもはネジを歯で回して欠けてしまったのが原因だ。

まさかこんな事になるとは思わなかった。

大いに後悔だ。時間を戻したい。

どうせなら中学ぐらいまで戻ってやり直したい。

バリバリ勉強していい成績をとりながら、親や先生にガンガン絡んでやりたい。空手を習って、私をカサでぶったたきやがった先輩を投げ飛ばしたい。

バカか・・・(泣)

バカだよ、ホント・・・。

はぁ。

「今日はまぁ満足だな(笑)」先生はニコニコしていた。