蝋梅を見に行く。
土曜日。
近所の全生園を抜けて、駅まで歩いて行く。
全生園の蝋梅はまだほとんど咲いておらず、梅か桃か分からんようなのがひとつ、咲いていただけだった。
駅で昼ご飯を食べ、ラビューで秩父へ。
プチトリップ感、満載だ。
西武秩父駅に着いたら、ローカル線に乗り換える。乗り換え駅の名は、「御花畑駅」。
まさに今自分たちの状態を表していた。
旅のワクワク。
どんな出会いが待っているのだろうか。
出会い・・・・・・・・。
「げ、30分待ち。」
時刻表を見ると、この秩父本線は1時間に2本しかなかった。
「中途半端だなぁ、どうしよう・・・。」
さしあたってこの辺りを歩くことにしたが、のんびりするには短すぎる、急げばすぐに終わってしまう。
すぐに終わってしまった。
駅まで戻るとまた、「どうしようか。」と途方に暮れる。
「・・・2杯+おつまみ3つで千円だって。」
駅のすぐ真ん前のお店だ。小さな駅である。真ん前も真ん前、もうすぐそこだ。
「でも2杯じゃ、電車に間に合わないよ。1本見送るようになる。」
1本どころか、全部見送ってしまった。
昭和で時の止まったようなそのお店で私達は、すっかりタイムスリップしてしまったのだ。
C-C-Bやレベッカのライブが流れる店内で、濃い目のお酒にサッサと酔い、見知らぬお客さんと言葉を交わしながら、竜宮城にでもいるような気分になっていた。
先週ここに来て常連さんと仲良くなり、猫を譲渡してもらうことになったというカップル。
図らずもその譲渡の場面に立ち会え、猫さん触る。
聞けば差し上げた人は、15匹も保護しているとか。
ガテン系のおやっさん。「こう見えてもこの人、若いのよ。」ママが言う。私のひとつ下だった(笑)
このおやっさん改めオニイチャンが、お菓子をたくさん差し入れてくれた。
石油ストーブと、小さな折り畳みテーブルの小上がり。
こんな寒い季節の似合う、暖かいお店だった。
もうここで記憶がない(笑)
この後またラビューで地元に帰り、カラオケへ行き、帰ってきたらしい。
宝登山の蝋梅は、延期だ。
さて、御花畑駅から先に進めるだろうか。