こんな季節だが、ゴキブリが出た。
2センチほどの、小さな子供だ。
キッチンからは程遠い2階の廊下の壁に、じっと張りついていた。
ゴキジェットを持って来て、ためらいもなく噴射。もういちいちキャーとか言わなくなったなEE:AEABF
歳をとってふてぶてしくなったのか、単に慣れたのか。
ゴキブリは一瞬にして床に落ち、ひっくり帰ってのたうち回った。
体をくねらせ、手足を振り回し、・・・・・・今までこんな風に思ったことはなかった。苦しそうである。
当たり前だ、毒ガスを噴射したのである。吸ったことがないからそれがいか程のものか知らんが、この有様だ。よほど苦しいに違いない。
そんなことに気付いたら、とてつもなく残酷なことをしている気持ちになって来たのだ。
せめて少しでも早く、楽にしてやろう。更に、更に、毒ガスを吹き付ける。
20秒ぐらいだっただろうか。
毒ガスを吸った20秒が短いとは思えないが、最善は尽くしたつもりである。
小さなゴキブリは、引っくり返ったまま動かなくなった。
虫じゃないか。それも子供。
ゴキブリというだけで・・・。
害虫と言うが、それは人間社会の人間の観点であり、それならば人間だって地球にとって非常に大きな害を及ぼしているじゃないか。
住むところに追われるシロクマ。絶滅していく動物。失われる森林。
こんなスケールの大きな害を及ぼす生き物が地球を支配し、ゴキブリに害虫のレッテルを貼り、抹殺しているのである。
ゴキブリホイホイなど、もっと非道な殺傷道具である。ハエ取り紙然り。数え上げればきりがない。
人間よ、いつからお前たちはそんなに偉くなったのだ?
命を自由にする傲慢。
毒ガスに息絶えた子供のゴキブリを見て、何とも言えない気持ちになった。
かと言って、共存はできないよな~~EE:AE5B1
ゴキブリを生け捕る器具を開発し、市内に設立したゴキブリハウスに入れていくか。
なにEE:AEB2F「ゴキブリの寿命は約3年、生涯に産む子供の数は約500匹」EE:AEB2F
設立3年目のゴキブリハウスを想像する。どうやらゴキブリはある程度淘汰されて然るべき生き物らしい。
ゴキブリ人口(虫口?)が爆発しないよう抑制するのが、人間の仕事なのだろうか。ならば私は見事、やり切った。
しかし綺麗ごとのようだが、命を奪う事に、ためらいをなくしたくはないと思ったのである。
命という単位の上で、皆平等ではないのか。
たまたまこの世の階級によって、その比重が決まってしまっただけである。
死んだ後の行き先は、同じだと思っている。
もともといた場所も、同じだと思っている。
そもそもは同じ存在だったんじゃないか。
このところ近しいものを続けて亡くし、生死について考えるようになった。
ちょっと考え過ぎか、ゴキブリ相手にこの有様である。
苦手な人には申し訳ない。
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ゴキブリの生命力などを調べていたら、「虫の存在意義」について質問しているサイトを見つけたのだ。
なかなかいい回答が付いていたので、興味がある方はぜひどうぞ。↓↓↓
Q:虫の存在意義って何でしょう? 虫には感情もないと思うんですが何の為に生きているんでしょう? ゴキブリは何故あんなに生命力が強いんでしょう?