「ちょっと、どう思うEE:AEB2F」怒れる娘ぶー子である。
先日、近所のスーパーで買い物をしていた時のことだという。
イヤホンで音楽を聴きながらレジに並んでいたが、ふと気が付くと、レジのお姉ちゃんが何かを繰り返し言っていた。
イヤホンを外すと、お姉ちゃんはぶー子の前に並んで会計していた老夫婦に向かって言っていることが分かった。
会計中の肉のパックが破れて、中身がカゴに出ていたという。お姉ちゃんはただた「破れてますけど」と繰り返し、事態が変わるのを待っていた。
おじいちゃんは、その肉を素手でパックに戻す。そのまま会計し、汚れた手のままあたふたとお金を渡す。
何事もなかったかのように会計は済み、ぶー子の番となった。
このレジの姉ちゃんに腹を立てたぶー子は、「何か言ってやっても良かったのか」と私に問うてきたのである。
怒りポイントは、
・事態の解決を客に丸投げした。
・その方法、「破れてます」の一点張り。
・客の手を汚させた。
・その手で会計までさせた。
・カゴに飛び出た肉をそのまま買わせた。
こんな感じだろうか。
最初は私も同調した。聞いてて腹も立った。
しかし「どうするべきだったのか」と考えた時、これは意外と厄介な状態であることが分かって来たのだ。
・パックが破れたのは、店の落ち度ではない。
・取り替えるとなると、後ろに並んでいる客を待たせることになる。
・レジの姉ちゃんはお金を触っているので、肉をパックに戻すのは不衛生。客がお買い上げならなおさら。
じゃあ姉ちゃんは悪くないのか。
いや~、この状況を見たら、そうも見えない。
何が良くなかったのだろうか。言い方か?
私がレジの姉ちゃんだったらどうしただろう。
取り替えるかどうか、まず聞くかもしれない。
でも「はい」と言われたところで、勝手に肉を選んで持ってくる訳にもいかない。客に行かせるにしても、先に書いたように並んでる客を待たせることへの焦りが出る。
一度会計を済ませて、新たに選んでもらって並び直してもらうか。
じゃあ、この飛び出した肉はどうなる?
店側が落ち度を被るのがスマートだが、それを判断できるほどの機転が利くかと言えば、自信はない。
どうなるのが「答え」なのだろうか。ベターはあってもベストはない気がする。
そしてぶー子は、「何か言ってやっても良かったのか」?
こうなるとこれも微妙である。
しかし、事態を好転させることはできなくても、その態度にひとこと物申す、というのはあってもいいように思う。
でも、なんて?
良し悪しがハッキリしない以上、批判も指摘もできないのである。
せいぜい「もうちょっと何とかならないのか」ぐらいだろうが、言われたところで向こうも「じゃあどうしろと」と思うだけではなかろうか。
世の中、理不尽なことが多い。
そして、理不尽を目の前にして言葉などすぐに出ないのが、常だ。私も何度、後になってから「あの時こう言ってやれば良かった」と思ったことか。
つまり、今回のことはこれ以上のベターはないのかもしれない。
これがベストか。
どうも、理不尽である。
・