人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ちょっと一曲。

「・・・・・この歌はこれでいいんですか?」私は振り向いて聞いた。とあるライブでのことだ。目の前ではハードロックが展開されていた。

色んなバンドで何度か聴いてはいるが、本物は聴いたことがなかった。こういうものなのだろうか?

「いいのいいのEE:AE5BEこういう歌なのEE:AE482」こういう歌。何というか、かなり歌い方に特徴のある、異色というか、う~ん・・・。

ある日、私はバンド仲間の家で飲んでいた。

宴たけなわで、色んなことがいい加減になって来る時間帯。

スマホを見ると、ラインが来ていた。これもまた、バンド仲間から。

「ぽ子ちゃん、一曲歌ってくれないかなEE:AEB2F」一曲??いいよいいよ、一曲ぐらい。

深く考えずに安請け合いしてしまったのが始まりであった。

翌日新たに来たラインでは「あの曲とこの曲」の2曲になっていた。昨日の「一曲」は「1」という数字的な一曲ではなく、「ちょっと一杯」などと同じ「ちょっとよろしく」という意味だったらしい。

まぁいいか。2曲ぐらいだったら何とかなるでしょ。

そもそもこの日は、私もバンドで出る予定だったのだ。それが流れて暇と言えば暇であった。

その後。

「あと2曲ぐらいどうEE:AEB2F」えっEE:AEB2FどゆことEE:AEB2F

ここで初めて私は、事の成り行きをきちんと考えることになったのだ。

セッションだと思っていたら、バンド単位での出演。ボーカリストさんの都合がつかなかったようで、あちこち当たっていたらしい。私の他に2曲歌ってくれる人がいたのだが、私がやれるならもう全部やっちゃってくれ、ということらしい。

知らない曲を4曲。さすがにこうなると「はいはいオッケーEE:AE5BE」とはいかない。

しかしもうひと方はこの日にやはり別のバンドでの出演が決まっており、負担を考えると答えは自ずと決まって来る。

途中でボーカルが変わるのもアレだし、何より彼女の方が歌は全然うまいのだEE:AEB64交代で歌うなど、公開処刑である。

こうして引き受けたのだが、それが冒頭のバンド、AC/DCだったのである。

こんなの、どうやって歌ったらいいのか。そして実際に練習してみて分かったが、キーがどえらい高いEE:AE5B1男性ボーカルにして、過去最高の高さであった。ファ#。

カラオケで何度か歌ってみたところ、1曲でもうグッタリである(笑)

時に、最近ボーカル教室の講師をしている方からアドバイスを貰う機会があったのだ。

カラオケになるな。楽しませろ。

これまで私はちゃんと歌うのに精一杯で、パフォーマンスまで手が回らなかった。

酔いで図らずも手が回ったこともあるが、そうすると歌の質が著しく落ちる。

悩ましいところだ。

自信を持って、と先生は言った。

自信。自信~。自信EE:AE5B1

私は自信を持ってAC/DCを歌っている姿が想像できない(笑)

しかし「ちゃんと歌っているAC/DC」もイメージができない。必要なものは、そこではない。

そもそもAC/DCとは何なのか。考え過ぎて、もはや哲学的領域に入りつつある。

「AC/DC、頑張ってねEE:AE482

これまでになく声をかけてもらっているが、その意味はEE:AEB64

リハは明後日、本番は今週末だ。