高尿酸血症なる不名誉かつ不安な烙印を押されたのは、2ヶ月前であった。
年に一度の健診の結果だ。
去年の結果が良かっただけに、私は非常に驚いた。
行きつく先は、痛風に腎不全である。何とか食い止めたい。
あれこれ調べた結果、手っ取り早いのは病院で薬を出してもらうことであった。
しかしそれでは根本的な解決にならない。
こうなった原因は明らかだ。不摂生。
まぁ食生活はまだ改善の意欲があるが、酒に関しては節制したくはない。
他にできることはないのか。
地味だが、「水分をたっぷり摂る」といいらしい。
目指せ、2ℓ!!というほど飲めと。
これなら簡単だ。かかるお金も水道代ぐらいである。
ところが実際にやってみて、そんなに水なんて飲めるものではないということが分かった。
意識して無理やり飲んでもせいぜい500ml~1ℓ程度である。
水。
まずくもないが、美味しいものでもない。
全くの無味なため、むしろ口内の変な味がするような気すらする。
こうして「水分を摂る」という習慣は、身につかずに終わってしまったのだった。
そのうち検査の数値のことなど忘れてしまった。
自覚症状もないのである。
週末になれば飲みたくもなるし、旨いラーメン屋と聞けば食べたくもなる。
私の周りにも痛風経験者がたくさんいるが、節制している人などほとんど見たことがない。
現にダンナだって、ひどい発作は最初の一度きりである。
そんな手本ばかりなので、私も油断しているのであった。
ところがある日、素晴らしい出会いがあったのだ。それにて少しばかり、体に気をつけようという気持ちになったのである。
その日のダンナの弁当は、スープジャーにシチューかなんかを入れるものであった。
スープジャーはあらかじめ熱湯を入れて温める必要がある。
そして役目を終えた熱湯を捨てようと思った時に、ケチ精神が疼いた。
もったいないから飲むことにしたのである、その熱湯。
湯のみに入れて、お茶を飲むようにフーフーと飲んでみた。単なる消費だ。湯を捨てないための。
それが、
なんでしょう、この癒しは。それこそ温かいお茶でも飲んだようである。体に染み渡る熱。
フ~~~EE:AEACD
何とも得も言われぬ気持ちだ。全身が弛緩する様なリラクゼーション。
これはお茶ではなくただの湯だが、そのプラマイゼロのニュートラルなところがまたいい。私の何をも刺激しないのである。
この日から、すっかりお湯にハマッた。
最初のうちは熱いお湯をこのようにフ~EE:AEAABと飲んでいたが、そのうちもっとゴクゴクたくさん飲みたくなり、水で薄めて飲みやすい温度で飲むようになった。
ぬるいと美味しくない。ゴクゴク飲めるギリギリの熱さがいい。
不思議なもので、これが美味しいのだ。飲みだしたら止まらなくなり、400mlほどのマグを一気に飲んでしまうぐらいだ。
一時期世間では白湯が流行ったようだが、調べたところこれだとただの湯であり、白湯のような効果はないらしい。
何しろ白湯は、10分程度沸騰させて自然に冷ますなどという面倒なものなのだ。いちいちやってられん。
それでも体を温めることは健康にいいらしいので、コーラのガブ飲みよりよっぽどいいだろう。
ところがこれ、韓国の「陰陽湯」というものの飲み方と同じで、体にいいらしいことが分かった。
先に熱湯を注ぎ、その後すぐに冷水を足す。
この時起こる水とお湯の循環が体内に取り入れられ云々(笑)まぁなんか良さそうなのよEE:AE5BE
能書きはさておき、もうただ美味しい、気持ちがいい、それだけでたっぷり飲める。
お湯の不思議な効果だ。これで飲酒を相殺できないだろうか。