合唱、本番の待ち時間でのことだ。
今回は大きなコンサートだったので、たくさんの地元の合唱団が集まり、たくさんの人が同じ部屋で出番を待っていた。
1時間という、待つには長い時間。
ほとんどの人が何をするわけでもなく、ただ隣の人と喋っている。
私は右隣の団員と喋って過ごしていたが、左隣では違う合唱団の人が団員同士でやはり喋っていた。
ふと左側の方を見たときに、隣の人が何かをせっせと作っているのが目に入ってきた。
喋りながら作っているのである。
凄いなぁと思い、その手を見てみると、これまた手さばきが凄い。
初めて見るものであった。思わず見とれてしまった。
気になって仕方がないので、ついに聞いてしまう。「それは何ですか??」。
彼女は気持ち良く教えてくれた。これは「タティングレース」というものだという。
私の知っている手芸の中では鍵編みに近いんじゃないかと思うが、もっと繊細で細かい作業である。
刺繍糸のように細い糸を、「シャトル」という5センチほどの糸巻きであちこちくぐらせて編んでいく。
出来上がっていくレースも、細かくて繊細だ。
感動してずっと見ていた。
見ていたら1個くれた(笑)
「良かったらぜひやってみてくださいEE:AEACD」と言っていたが、おいそれとできる感じではなさそうである。
彼女はシャトルを使えるようになるまで1ヵ月半、今はサッサカ編んでいたが、ここまで8年という。
私にゃ無理っぺーので、完成品を買いたい。とにかく綺麗なのだ。
彼女が作成中のもの(右)。真ん中の茶色い器具がシャトル。
いただいたもの。これは作っていたものよりも若干糸が太い。
それでもこんなに小さくて可愛らしいのである。