不用品はバザーに引き取ってもらうことになった。洋服はアイロンをかけなくてはならない。
アイロンといえば・・・・・、頃合いであるEE:AE4E6
先日も書いたが、もう腿の高さほど積まれ、下の方は圧縮されて、思わぬアイロンがけ状態になっている。
去年あまり着なかった服、衣替えで出した服、リサイクルに出す服、すぐにでも着たい服。
頃合いどころか限界だ。今日のメインはアイロンがけである。私は今日、アイロンをかけるために起きたのである。
持ちきれないので、上の方から抱えられる分だけリビングに持って行く。
洗濯物の取り込みは娘ぶー子に頼んだが、その中からも一枚、「すぐにでも着たい服」を持ってきてもらう。
ぶー子のお下がりだ。この山の中にも、3、4着はある。
個人的にはこれを一番先に全部やってしまいたいが、必要度はみんな同じだ。どれも待たせ過ぎた。ダンナのYシャツ、リサイクルに出す服なども平均的にアイロンをかける。
ん??
なんだ、ぶー子の服は化繊ばかりで、低温でかけろと書いてある。
いちいち切り替えるのも面倒だ、仕方ないから最後にまとめてやろう。
ぶー子の服にまでたどり着いたのは、それから2時間後であった。疲れた。
それでもまだ、持って来た山も残っている状態である。1回では無理だ。
アイロンの温度設定を「低」にして、チャーシューを煮込み、イスにへたり込んだ。突然のチャーシュー登場、ビックリさせてすみませぬ。
寝た。座るなり、寝ていた。
気を張っていたのか寝込むことにはならなかったが、チャーシューの鍋から香ばしい香りがしていた。
ギリギリセーフだったが、香ばしいなチクショウ、お腹が減る時間帯じゃないか。午後5時。
さて、疲れたがぶー子のお下がりの番だ。これがないと週末に着るものがない。
ほんとにどれも、テロンテロンの化繊ばかりである。それが洗濯して丸めて押されて、クシャクシャに縮み上がっているのだ。難易度高いぞ。
その上、やっと伸ばして押さえたままいざアイロンを滑らせると、あちこちギャザーだらけのヒラヒラである。むずっEE:AE4E5
中でもぶー子に取ってこさせたブラウスは、ドルマンスリーブといって、モモンガの腕のようにタプタプの袖を袖口でキュッと絞ってあるタイプで、非常に難しいものであった。
やっとの思いで袖を終わらせて前身頃を広げておくと、ボタンがひとつついていなかった。
エーッ!?ボタンないの、これ??着たかったんだけどなぁ。まぁ1個だ適当につければいいか。ボタンを1つ1つ確かめるような輩などいないだろう。
前身頃のアイロンをかけはじめると、上の方に小さな穴が開いていた・・・。
こ、こんなところに穴が。しかも正面。
せっかくここまで苦労してアイロンをかけてきたのに、こんな小さな穴のせいで着れないなんて、・・・こんな小さな穴なら着てやるEE:AE4E5「人の洋服に穴が開いている」なんて思って見るような輩などいないだろう。意識しなければ、気がつかないかもしれん。
テロテロして本当にアイロンの敵である、この服は。やっと最後の後身頃だ。ひっくり返す。
あっ・・・、これは・・・、
さすがにこれは大き過ぎる。大き過ぎるシミである。ベージュの服に黒。
こ、ここまできて・・・。
エベレスト頂上を目前に雪崩、フルマラソンゴール寸前に転ぶ、紅白の小林幸子の前で寝落ち、アンコールで停電、冷蔵庫を開けたらビールがない、くしゃみをしたら鼻水飛び出した、シューマイだと思ったら小籠包だった、惚れた相手は妻帯者だった・・・。
せっかくアイロンをかけたその服を、クシャクシャッと丸めて猫の横に放り出す。こうしておけば、この上で寝るはずである。
疲れた。
アイロンに2時間半の巻であった。