<<自動投稿になってます。コメントのお返しが遅れますEE:AEAD9EE:AEAD9EE:AEAD9>>
母から粗大ごみの相談があった。
タンスは処分決定として私が外に出すことになったが、どうにも踏ん切りがつかないものがあったのだ。
持って返って来てしまった。
これだ。
分かる方はいるだろうか。
タイプライターである。
母が愛用していたのは、昭和30年代、もしかしたらもっと前かも分からない。
このリボンに、文字を打ち付けていく。
ご覧のように赤文字も打てる。
キーを押すと、これらの文字がバンッと飛び出てくるのだ。
電動ではあるが、アナログだ。二つ同時に打ってしまうと、重なって止まってしまう(笑)
かっこいい書体だ。
これがリボンでところどころかすれたりすると、もはや芸術である。
母は若い頃に父親を亡くしたので、早いうちから働きに出て生計を立てていたようだ。
大学に入れなかったので独学で英語を勉強し、速記やタイプなどの技術を身につけて働いていたらしい。
私が子供の頃は、家でも良くこのタイプライターの音が鳴っていたものだ。
私も良くおもちゃにした(笑)
中学生になると、夏休みにタイピングを覚えさせられた。
若い頃は吸収も早いものですぐに覚え、面白いので良く洋楽の歌詞などを写したものである。
私にとっても、愛着のあるものであった。
ケースを開ける時の感触、機械の臭い、無機質な打鍵音。そんなものが、今でもしっかりと私の中には刻まれている。
何より、母の人生を支えたであろう機械である。捨てるには忍びない。
ネットで調べたアンティークショップが、安いが引き取って店に出すことはできると言ってくれた。
もうインテリアにしかならないだろうが、誰か大切にしてくれる人が見つかれば、それが一番いい。
いいのは分かっていても、まだ踏ん切りがつかない。
こういう物が似合う家なら、ずっと飾って手元に置いておいてもいいのだが。
こういう物が似合う家にお住まいの方、欲しかったら差し上げます(笑)