刺身盛り合わせ。
タコとオクラのサラダ。
めかぶと納豆を入れた冷奴。
酸辣湯スープ。
イサキの塩釜焼き。
昨日の晩ご飯だ。
ヒトカラに出遅れ、財布を忘れて取りに戻り、時間がなくなってしまったのであった。
予定していた献立を変更、適当に食材を買ってきた結果である。
水曜日だ、ダンナは飲む。私も飲むかもしれない。できれば飲まずに我慢したいが。
とりあえずそんな日だったので、刺身は簡単で打ってつけであった。
タコとオクラは混ぜて和えるだけ、酸辣湯スープは簡単に作れるキットが家にあった。
イサキだけが異色である。
4尾200円、と安かったので、あと先考えずに買ってしまったのだ。
思い出せる限りでは初めての調理になるが、今日び、インターネットができれば何とでもなるものだ。クックパッド、万歳。
イサキは初めてだが、塩釜焼きは2回目だ。
大量の塩に卵白を混ぜ、包んでオーブンで焼くだけ。簡単なのに、ちょっとスペシャルな仕上がり。
水曜日の小さな贅沢EE:AEAAB名案であった。
ダンナが風呂に入っている間に、テーブルをセッティングする。
塩釜焼きは、もう焼きあがっていた。
これは叩き割るのもイベントである。塩包みのままテーブルに持って行きたい。
オーブンの中のコチコチのそれを、取り出そうとしてみる。
ウッ、硬いEE:AE5B1ガッチガチに天板に張り付いてビクともしない。
仕方ない、天板ごと持って行って、叩き割りながら食べることにしよう。
キツネ色に焼けた塩釜に刺身、そして水曜日のご褒美のビール。ダンナは「おおEE:AEAAB」と目を見張る。作り手の嬉しい瞬間だ。
結局私は飲まずに耐えたので乾杯はなかったが、「イタダキマス」と手を合わせたら早速塩釜をアイスピックの持ち手の部分で叩いていく。
中から、ザックリと十字の切り込みの入った魚が現れる。
ハケで良く塩を落とし、口に運ぶ。
うん、美味しいEE:AE471
まるでうまみが塩で凝縮されたような感じである。
しかし・・・、
しょっぱいねEE:AE5B1
そりゃそうだ、レシピの塩釜焼きは、ちゃんと塩から取り出して、しっかり塩を落としてから食べるように書いてあったのだ。
それを塩に埋もれたまま食べているのである、こいつはかなりしょっぱい。
それでも最初のうちは、濃い味がビールに合うねなどと言って食べていたが、しょっぱさはだんだん蓄積されていき、もう塩分そのものが苦痛になってくる。
こうなると刺身の醤油も拷問だ。冷奴もノーモア塩分、めかぶにもともとついていた三杯酢で限界である。
塩釜焼きを食べるほどに、塩分に敏感になっていく。しまいには塩を食べてるような気持ちになった。
もう二度と作るまい。これは失敗じゃないのに失敗なのである。成功はあり得ない。
この記事を書くにあたって、もう一度「塩釜焼き」のレシピを検索してみた。間違いがあってはいけない。
そこで私は「豚バラブロックの塩釜焼き」というレシピを見つけてしまったのだ。
こりゃすごい旨そうだEE:AEB30
私はやるぞ。
もう一度、肉の塊で塩釜焼きを。
三度目の正直だ。今度こそ「美味しい」と言わせたい。
(1回目の失敗はコチラ)