クラシックの部。
ダンナのライブが終わったことでロックの部は終了した。
次はルネ小平にてクラシックの部である。
前日にPの仲間「もっきゅん」から、彼の立ち上げたコーラスグループのコンサートがあると聞いていたのだ。
国立から小平に向かう。
しかし小平に向かう途中で、不安が頭をもたげてくる。
何も考えてなかったが、クラシックのコンサートである。
いくら相手が身近なもっきゅんだったとしても、ルネ小平のホールを借りてやるようなコンサートだ。
一体チケット代はいくらなのだろうか。
ひとり6千円だったら1万2千円、半額の3千円だったとしてもふたりで6千円である。そんなに持ってないしEE:AEB64
行った先で値段を見てそそくさと帰るところを、誰かに見られたら非常にバツが悪い。
事前に調べたかったのだが、情報がない。
どうしようどうしよう、と言っている間に着いてしまった。
館内は静まり返っており、その日の予定の掲示にも出てはいない。
こわごわインフォメーションで聞いてみると、その日は「練習室」の貸し出しがあるだけだという。
訳が分からなかったが、とりあえずその「練習室」に向かってみる。
ドアは閉まっており、「18時~21時:etuede」と書かれていた。
ここを開けなければ何も分からないが、ここを開けるとどんな世界が待っているのか。
そもそも間違った扉なのかもしれないのだ。
躊躇していたら、後ろからもっきゅんが現れた。
扉は正解だ。
しかし、何かが違うような・・・。
そして驚いたことに、もっきゅんの後ろから「金城くん」がついて来たのだ。
金城くんとは、簡単に言うとやはり彼もPの仲間だが、およそこのような場所に現れるとは思えない人物である。
Pのライブ動画を見ると、固定カメラの手前で踊り狂っているのはたいてい私か彼である。
なので彼を見て安心したと同時に、驚きもしたということである。
重い防音扉をふたつ開けると、グランドピアノを前にしてパイプ椅子が横一列に並んでいた。
どうやらコンサートといっても、カジュアルなものらしい。
「もー、いくらかかるのかビクビクしてたよEE:AE4E6」と言うと金城くんは、「アハハ、体験レッスン500円ですよ~~EE:AE5BE」と笑った。
体験レッスン!?
もっきゅんの説明が悪かったのか私の受け取り方が悪かったのかは分からないが(恐らく後者であろう。もっきゅんは私が酔った時に1時間もかけて説明したらしい。)、私たちはコンサートに誘われたのではなくて、ちょっとしたミニコンサートつきのコーラス体験レッスンに誘われた、ということであった。
これはこれで、また戸惑いがある訳で。
周りを見渡すと、人数は少ないがみんな品の良さそうな「その筋の人」に見える。
コーラスの心得など何一つ持たず、冷やかしみたいな感じにならないだろうか。
チラリ。金城くんを見る。
彼がいるのが救いであった。
私は彼がステージの前でピョンピョン飛びながら頭を振り乱しているところは何度も見たことがあるが、クラシックはおろか、ポップな曲で体を横に揺らしている姿すら見たことがない。
「ねぇちょっと、今日シラフなの??」
「当たり前ですよ!!もー、僕はそんなに酒飲みませんからね!!」①今日飲んでいない、②そんなに酒を飲まない、衝撃倍増であった。聞かなきゃ良かった。
しかしなんでここに・・・。
最初に説明があり、講師陣の歌を聞かせてもらってからレッスンに入るとのこと。
レッスンは楽典、発声、課題曲の練習など。
やがて、ピアノのイントロが流れ出す。
あらかじめ「オペラとか」と聞いていたが、実は変なスイッチが入っちゃうんじゃないかとちょっと不安であった。
どんなスイッチかと言うと、まぁあれだ、お坊さんのお経をダンナのお経と一緒に聞かなくてはならないような時のスイッチと同じである。オペラ。
しかしとんでもない。
生のオペラを初めて、しかも目の前で聴いたが、「すごい」の一言に尽きる。
ロックでは、音の振動が体に伝わる迫力がライブの醍醐味だと思っているが、オペラ然り。
歌声ひとつに、体も心も揺さぶられるのである。すごいぞ。
感動覚めやらぬうちに、レッスンに入る。そこでまたPの仲間が加わった。
ロック・クラシック両刀使いのギタリスト、田村さんだ。
次のライブで一緒にやるので、この間泥酔してできなかった打ち合わせ、少々。
「まずは勉強をします。30分、寝ないで頑張ってくださいねー。」ともっきゅん。
音符の読み方からだが、その前に「コーラスの起源」について話がある。
驚いたことに、金城くん頭いいですねEE:AEB64あの方、歴史はバッチリです。
もしかして、この部屋の中で一番のできそこないは私なのでは・・・EE:AE5B1
その後は軽く発声練習。私は女声サイドに移動するが、いやー、もう他の方々とは素材が違いますEE:AEB64
よくある「あああああーEE:AE5BE」が転調して高くなってくやつだが、最初のキーからもう、半分も声が出なかった(笑)
課題曲のパート分けでは当然低い方になったが、それでも出ないものは出ない。一応アルトだが、全体的に私には高過ぎる。
しかし私は一生懸命歌った。
裏声の方が喉が開いて楽になるが、そうすると今度は吐く息が増えて続かなくなる。
それでも一生懸命歌った。
だって楽しいんですものEE:AE5BE
何であろうと歌は大好きだ。
そしてハーモニーが重なっていく感動。
ソプラノふたり、アルトふたり、テノール3人(全員P組だ・笑)なのに、響くのだ。
考えてみれば、最後の合唱は、中学校である。真面目に歌う人なんかいなかった。
ひとりひとりがちゃんと声を出せば、こんなにも大きな力になるのだ。
もちろん講師陣のサポートあってのものだが、それも含めてとても気持ちの良い仕上がりであった。
あっという間の2時間であった。もっとやりたかった。
もういっそ会員になりたいが、練習の予定表を見ると、ほとんどが土日である。
飲んでるか二日酔いかの週末に、コンスタントに通えるだろうか。
そしてここに、2バンドの練習が入るのである。ライブを観に行く日も少なくないし。
しかし不可能ではない。自分次第だ。自分との戦いである。
どうせ負けるだろうが、せめて少しの間だけでも、迷ってみたい。
EE:AE531EE:AE532EE:AE531もっきゅんのコーラスグループ、団員募集中EE:AE482EE:AE531EE:AE532EE:AE531
レッスン、むちゃくちゃ楽しいですEE:AEB30
終始笑いに包まれて、和やかなムード。
初心者も、楽譜を読むところから指導してもらえます。
読めなくても全然ふつうに歌えます。
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