人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

搾りたての果実酒

まだいくらも作った訳ではないが、実感していること。

果実酒は、作る作業自体は簡単だが、美味しく飲めるように作るのが難しいEE:AEB64

前回のクソマズりんこ酒にも懲りず、今度はグレープフルーツ酒を作っていたのだ。

果実酒使いのきょんさんという方から以前いただいて、とても美味しかった感動が忘れられずに自分でも作ってみたのである。

果実酒とは、辛抱である。

ものにもよるが、完成までには数ヶ月を要するものが多い。

今回のグレープフルーツ酒は、2ヶ月となっていた。

先日、その日を迎えたので、喜び勇んでグラスを満たしたのだが、なんと。

なんと、まずいことEE:AEB64

ありえないまずさだ。

これに比べれば、前回のクソマズりんご酒など、ちょっとしたカクテルと言ってもいいほどである。もちろん単なる比較なので、クソマズには変わりはないが。

それほど酷いのである。

どこにも美味しいという要素が見つからないのだ。

苦い。

これが仮に薬だったとしたら効きそうな味だが、酒としては失格である。いや、酒どころか飲み物としての存在価値はゼロだ。

ただひたすらに、苦い。

そこへ、度数の強い焼酎の臭いがかぶり、科学的な味になっている。

あぁ、またこんなものを、でかい容器にいっぱい作ってしまった。ハッキリ言って、これは捨てるレベルだ。

とは言ってもあの量だ。諦めがつかずまだ置いてあるが、このまま飲んでいくなら、中の果実を取り出さなくてはならない。

その作業を先ほどやったのだ。

確認のため、参考にしたネットのサイトを改めて読んだのだが、ここでひとつの失敗を知った。

漬け込んでから5~7日経ったら、一緒に入れてあるレモンとグレープフルーツの皮を取り出す、と書いてあったのだ。やっとらんし。

グレープフルーツの皮だ、そんなものが約8倍もの期間オーバーして、焼酎と一緒に入っていたのだ。苦くもなろう。

そもそも買ってきたグレープフルーツが叩き売り状態の値下げ品で、さらに3週間ほど放置したものであった。突っ込みどころ満載である。

これはもう救いがたい、捨てるか、と思いかかったのだが、先を読むと、「中の果実を布でこして足す」と書いてあった。

果実。

フルーツである。「フルーティ」などという表現もあるが、ここに果実の汁が足されたら、フルーティに仕上がったりはしないだろうか。

しかし、この文章を読んだのは、すでに果実を生ゴミ袋に捨ててしまっていた後であった。

なにくそ、生ゴミ袋は出したばかりのおろしたてじゃ。

私は三角コーナー用生ゴミネットをそのまま手に取り、ムギュウとボウルに搾り出した。

果実だ果実だ、搾れ搾れ、あの酒を救済できる方法はもう、他に考えられないのだ。

やがて三角コーナー用ゴミネットが私に負けて破れたので、グレープフルーツを直接手に持ってフンガーとひねり潰していった。

真面目な中学生の前でやったら、ビビッて財布のひとつでも置いていくだろう。

ここで気づいたが、どうやら私は、レモンの配分を間違えていたようだ。

先に書いたように、グレープフルーツ酒にはレモンもいくらか入れたのだが、私はふたつの容器に分けてこの酒を作ったのだ。

ところが、チョッピリしか作らなかった方の酒に、たくさん作った酒のレモンの数倍の量が入っていたのである。

そして私が飲んだのは、レモン激増の方である。

ええいもう、ふたつ合体させてしまえ。そして果汁をインだ。これで何とかならないか。

当然、どうなったか早く知りたい。

だから私は今酔っ払っているのだが。

味の方は、どうにもならなかったEE:AEB64クソマズよりずっとまずい、激マズである。

苦くてたまらん。そして保健室のような味。

とりあえず酒が強いので水で割ったが、それによって苦味と臭みも割られ、いくらか飲みやすくはなった。

しかし激マズの域は出ていない。

ところがまだ私は飲んでいる。時間はまだ、6時である。娘ぶー子はバイトに出かけ、ダンナは仕事中だが。

こんな時間にこんな酒で酔っているのだ、どうした??という感じだが、まぁこういう酒だと思えば飲めなくはない、という結論だ。

たとえば、ジンなんかも葉っぱのような消毒薬のような味なのである。

これは通が好む苦い酒だと思えば、飲めなくはない。

この結論が、酔ったから導き出されたのかは分からないが。

まぁ、あんなんでも酔えるのだ。

というか、酔うぐらいにしか使えないのか。ハハハ。

欲しい人、あげます。