人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

2%の緊急事態を回避する

ほぼ残り物かインスタントラーメンが、私の昼ご飯である。

「ほぼ」では曖昧なぐらいだ。98%と言っても言い過ぎではないだろう。

過去に、自分だけのために昼ご飯を作った事はあるだろうか。

もちろん面倒だからに他ならないが、別に不満はないのだ、むしろ満足している。

残り物は減らさなくてはならないし、ラーメンは好きだし、どこにもそれ以外が入る余地がないのである。

残り物もラーメンもない日はないのか?と思い返してみるが、思い出せない。

最悪でも卵ご飯か納豆ご飯という手があるのだ。

それすらない日は・・・、ポロ一(サッポロ一番みそラーメンのことだ)か惣菜を買いに行った事が何度かあったか。

まぁいずれにしろ、そのような緊急事態には滅多にならないのである。

しかし今日は珍しく、ちょっとした緊急事態に陥っていた。

3日ほど前から卵の残量が1個となっていたが、これをポロ一用に残し、残り物のない昼の補欠にキープしてあったのだ。

ところが娘ぶー子が昨日、「あ、残ってた卵、食べちゃったから。」とケロッとして言ったのである。

「ちょっと!!それ、ポロ一用にとっておいたのに!!」母親、マジ切れ。

「あ、私もポロ一に入れて食べたEE:AE595ある意味、使い道は間違ってなかったんだね、アハハ。」

アハハ、ですって。

ポロ一は5個パックを買ってあったからダメージはないが、卵のないポロ一とは、ポロ0.5ぐらいのものである。

つまりもうポロ一は食べられない。

卵の特売日は来週だ。

来週までポロ一が食べられないという事か。

待て。

来週まで残り物が毎日あれば、問題ない。

早速今日の昼に困ってしまったが、なくはなかった。

それは、買ってから2週間ほど経った、鮭のハラスである。

普通に考えればこれはもう堂々アウトだが、困った事にこれは、ニンニク醤油に漬け込んであったのだ。

つまり「臭わない」、むしろ「いい匂い」のまま時が止まっているのである。

この場合匂いを信じていいのか、時を信じた方がいいのか。

すきっ腹には「匂い」であった。

これは「いい匂い」であり、「GO」という事である。

フライパンで焼いたらますますいい匂いになった。

吐いても下してもいい、もう食べる事に迷いはなかった。

なに、これまで幾多の腐りかけを食してきたじゃないか。

私には「免疫」という強い味方がいる。

ご飯を茶碗に半分ほど入れ、焼いたハラスを皿に移してテーブルに持って行く。

う~ん、今に始まった事ではないが、バランスが悪い食事の見本のようである。

もう一度冷蔵庫を見に行くと、賞味期限が3月15日のコールスローサラダ(できあい)を発見。おお、フレッシュ。

しかしハラスにコースルローでは、カロリーオーバーである。

そこで気づいたが、この量のハラスの時点ですでにオーバーしている。

バランスではなく、カロリーを重視だ43歳。だからオーバーしてると言うのに・・・。

ハラスとはたいがい脂っぺー部分を細長く切ってあるものだが、2週間前の私が食べやすく2、3センチほどに切ってくれてあった。

それをひとつ、口に運ぶ。

この流れ、過去に何度もあったが、

今回も、

う・・・、

旨い。

賞味期限とは一体何なのか。日本は豊か過ぎる。そして私の腹よ、丈夫過ぎる。

これによって鮭も私も救われたが、難関はその直後であった。

2週間も漬け込まれたハラスはしっかりと味が染み込み、かなり濃い味に仕上がっていた。

その上ハラスだ、凄い脂である。

3つも食べたらゲンナリしてしまった。

いや、脂も濃い味も好きなのだが、そこにはそれ相応のご飯か酒が必要なのである。

これでもダイエットを意識してご飯は茶碗に半分ほどしか入れなかったのだが、がっついてお替りするのでは意味がない。

しかし小さく切ったハラスを数個食べただけで、ご飯はなくなってしまった。

それでもハラスひと切れに対しご飯をケチッて食べたために、口の中は脂と醤油の残り香ならぬ残り味でまだムラムラしていた。

我慢ならずご飯をまた茶碗に半分追加したが、その残り味だけで全部食べてしまった。

ううっ、満足度が高すぎて低い昼食である。

あまり食べられなかったので、ハラスはまだたくさん残っている。

もしかしたら来週の卵の特売日まで、これでしのげるかもしれない。

しかしそう思うと、無性にポロ一with卵が食べたくなるのであった・・・。