ブログの下書きをしていた。
2つ目の記事を入れていると、フッとモニターが暗くなる。
・・・やられた・・・。
「やられた」などと受動態で言うと「やった」ヤツがいる事になるが、やったは誰なのか。
果たしてパソコンに意志というものはあるのだろうか。
とにかくまた、強制シャットダウンだ。
モニターの電源も本体の電源も入っているが、とにかく真っ暗だ。
そしてどのキーを叩いても反応しない。
反応するのは電源のみである。つまり、切るしかないのである。
どうせこの時点で下書きは消えているだろうから同じ事なのだが、それでも「これを切ってしまうと、ここまでの全てがなくなってしまう」的な思いがよぎる。
下書き以外に消えて困るものはないが、こう強制的に全てを消し去られるのは不本意なのである。
しかしパソコンは私より偉いのであり、私は従うしかないのだ。
パソコンの前に私は、全くの無力である。
このように作業中に突然切られても、怒りに任せて蹴っ飛ばしたりすると自分に返ってくるだけなのだ。
腹を立てたら損をするだけだ。
できるだけ冷静に、対処を考える。
初めての事ではない。
原因が分かるまで頻発していた事もあったのだ、今回もいつものセットを持って電源を切った本体の前に座りこむ。
恐らく原因は埃だ。
どうやら埃がたまるとこのような事になるらしい。
掃除をすればしばらくは安定するのである。
ハンドクリーナーで吸い出せるだけの埃を吸いだし、ひっかかって出てこないものはピンセットで引っ張り出す。
この引っ張り出す作業は、耳くそ掃除に共通する狩猟的面白さがあり、なかなか好きだ。
ズルズルッと出てきた時の気持ち良さったらないね。
こうして出せるだけの埃を出した。
出せるだけの。
実は「出せない埃」というのがあるのだ。
そこは細かいメッシュになっていて、大きな埃は出て来れないのである。
なのでずっと諦めていたが、良く見ると結構大きくなっていた。2センチ四方ぐらいか。
爪楊枝でつっついてみると、厚みもなかなかなものである。
どうも成長しているような気がする。
放置すれば大きくなるだけで、ますます取りにくくなるはずだ。
しかしメッシュ部分の穴は直径2ミリほどの六角形の集まりだ。ピンセットの先しか入らず、固まった綿埃をを向こうに押すだけである。
しぶとくクリーナーで吸ってみるが、穴が小さくて、きっかけすら出てこない。
そこで爪楊枝を斜めに差し込み、埃の裏側に入るようにしてみた。
とにかく穴が小さいので「裏側に入る」と言っても楊枝の先っちょだけだが、2ミリの世界である、2ミリの中で処理するしかなかろう。
こうして埃の端をを固定してから、ピンセットを入れてみる。
少しなら開閉できるので、その小さな動きで埃をつまむ。
分厚い綿埃は2ミリの出口に負けて出て来れないが、ほんの糸のようなきっかけが出てきた。
それを少しずつ出していく。
すぐに千切れるので、根気のいる作業である。
しかし、糸単位でも前進しているのだEE:AEB64必ず取りきれる日が来る。
そのうちコツが分かってきた。
ゆっくり優しく少しずつ動かせば、千切れずにニョロニョロと出てくるのである。
ちょっとでも焦って力が入るとダメだ。
優しく。
語りかけるように。
愛を込めて。
床に這いつくばって約50分。
ついにヤツを始末した。
終わったから言う、愛なんかあるか、クソ。
ざまあみやがれ、私はお前の奴隷などではない。
フン、このタイミングでウィルスバスターの月次レポートを確認できます、なんてウィンドウが突然開いたり、意外とあんまり頭は良くないのざますね。
勝った感、満載だ。
本体を開ければ良かったのにと言う人がいそうだが、元通りにする自信がなかったからマイウェイで勝負した。
むしろこの方法で勝った事を埃に誇りに思う。
まぁいずれ、ダンナの責任でやってもらおう。
しかし50分あったら、ゲームが結構進んだはずである。
惜しいっちゃ、惜しいEE:AE4E6