テルミンが欲しくて「大人の科学」を探し回っていて、出会った本である。
一応絵本にカテゴライズされていたが、大人も子供も読める本ではないかと思う。
「字のない絵本」との事で手に取ってみたが、セピア色の絵は写実的で、絵本と言うよりまるで無声映画でも見ているような感じである。
また、絵の一つ一つが生き生きとしていて、展覧会に来たような気持ちにもなれる。
ハードカバーで、まるで古書のような仕上がりになっているのもいい。
不思議な世界だ。
見たこともないような場所、見たことのないような動物、見たことのないような乗り物、機械、食べ物。
人物だけが馴染みのある姿で、私達と同じなのに、こんな世界にいるのである。
不気味なような、夢があるような、どこかにありそうでなさそうな世界。
言葉がない分、人物の表情が素晴らしく豊かである。
ストーリーについては、自分で想像する楽しさを奪いたくないので触れないが、ちょっと知らない世界を旅してきたような気持ちで本を閉じた。
初めての感動だ。
ぽ子のオススメ度 ★★★★★
「THE ARRIVAL」 ショーン・タン
Artheur A. Livine Books(洋書) $19.99(1900円ぐらいだったが、ネットでもっと安く買える)
*日本版も出版された模様。