人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

ダイナミックに呪いの旅を

日曜日、福生。

ライブの後には特に打ち上げ的な場に行かなかったので、二日酔い、ナシ。

予定通り早くから行動に移す事ができて、ヨカッタヨカッタ。

酒がどれ程までに私の生活を乱しているのか、身に沁みた休日である。

とか言いつつ、何となく気分的に今日も飲みたいのだが。

点数制などという下らんものは、どうでも良くなってきた(笑)

福生に行く前に、ひばりヶ丘にちょっとした用事があったので、パルコに行ったのだ。

とにかく福生でゆっくりしたかったから、ここでは用事だけ済ませて最短で帰るつもりだったのだが、パルコか。CD売っている。

CDを売っていて、かつ、ダンナがいる。

つまり、チャンスなのだ。

まぁ一応これは前から欲しいと言ってあったので難なくOKは出たが、ダンナがそのサントラを探している間に、つい試聴機のヘッドフォンに手を伸ばしてしまった。

一度聴いてしまえば、かなりの高確率で衝動買いへといざなう、魔の機械だ。私は何度もこれにやられている。

しかしそこに出ていたのはKE$HAのアルバムであった。

YouTubeで聴いてから気に入って、ずっと気になっていたのである。

魔の機械というか、もしかしたら魔のヘッドフォンなのかもしれない。

とにかくもの凄く音がいいので、すぐに虜になってしまうのだ。

これで演歌を聴いたらどうなるのだろうか。

特にKE$HAのようなエレクトリックサウンドは、音響の良さが映えるのである。

聴きながらアルバムに手を伸ばすと、「大ヒットデビューアルバムつき」と書いてあった。

「大ヒットデビューアルバム写真つき」ではない、アルバムつき

アルバム1枚、オマケにつけてくれるのである。

かくして、私は合計3枚のCDを手にして店を出た。

家に帰ったら娘ぶー子もiPodに落としたので、さらに安くなった感じがする。

魔の機械、今日はいい仕事をした。

これを急いでMDに落とし、カーステで聴きながら福生に向かった。

本当は電車で行って、どこぞでビールでも飲んでからゆっくり歩いて回って来る予定であった。

しかし天気が悪くなってきたのでそれは止め、車で出たのである。

目的はランチと楽器屋であった。

もう今は作っていないものらしいが、「ダイナミックギター」というアコースティックギターがあるそうな。

生ながら大きな音が出るとの事で、ネットで調べると「バカ鳴り」などと書かれ、一部の人に人気があるものらしい。

しかし生産はかなり昔に中止になっているので、今出回っているものは状態の悪いものが多いようだ。

逆を言えば、かなり安く手に入るらしいとか。

そして、福生にそれを売っている店を見つけ、見に行きたいとダンナが言っていたのである。

小さな店であった。

所狭しと中古のギター類が並べられている。

先客が一人いたが、彼はとてもきれいで高そうなバンジョーを手にして、店員とあれこれ話をしていた。バンジョー買う人、初めて見た(笑)

その間にダンナは例のものを探し出し、それを手にしていた。

ボロッボロのギターである。

そんなんでいいのか?という程、古い。

ダンナはギターを真上から覗き込み、「ネックの反りがひどい・・・。」と言って渋い顔をした。

確かもう1本あったはずだ、と店員に持って来てもらうと、さらにボロボロの激古の物である。

正直私はかなりたじろいだ。

もはやアンティークの域に入っているようなこのギター、長い時間をかけて色んな人が弾いてきたのだろう、ネックの指板は磨り減って、下の木の部分が見えていた。

もの凄い使用感である。

魂、入ってそうな。

怖いEE:AEB64

こんな呪いのギターみたいなの、ウチに置いて欲しくないのだが。

ダンナは「比較的きれいだが、絶望的にネックが反ったギター」か、「ネックの状態は比較的いいが、ボロボロのギター」かの選択に、頭を悩ませていた。

首反りは1万円、激ボロは5千円。

どっちにしても安いが、そんなに安いとダンナが買ってしまうんじゃないかと私は焦った。

しかし店員の話を良く聞いてみると、前者は「リペアもやっている店にもかかわらず直さずに出している理由は、直すのが困難で非常に手間隙がかかるレベル」、後者は「もう楽器として売るのは諦めて、古い味を生かして展示用にしていた」との事である。

結局手ブラで店を後にした。

呪いの旅は、始まったばかりである。

次の出会いはいつかEE:AEB64