もう今日は、寝るために起きたようなものだ。
ふて腐れて布団に入ったので眠れず、朝方までマンガを読んでいたのだ。
ふて腐れていたので朝食作りもナシだ。
しかし鼻は待ってくれない。
やはり薬の切れる10時頃になると、グジュグジュとこいつもふて腐れてくる。
観念して起きて薬を飲んだが、まだまだ寝るつもりである。
私は一度ふて腐ると執念深いのだ。
リビングを出るときに。ちびエルもついて来た。
ついて来た、というか、ドアが開くとまるで条件反射のように飛び出して行くのだ。
中味の方もまだまだ「ちび」のようで、彼女は1日中浮かれて走り回っている。
ドアなんて開けば、まるでリビングの退屈から抜け出せるとでもいうようにすっ飛んで来る。
そして先を行くのだが、一人ぼっちは嫌なので階段で振り返って待つ。
こうして一緒に寝室に入り、とことん寝るつもりだったのだが、今日に限ってエルは鳴きやまない。
止まないどころではない、鳴きっぱなしだ。
これまで時々こういう事はあったが、ちょっと鳴かせておけば諦めて寝るのだ。
少しの辛抱だと思い我慢していたが、なぜか今日は鳴きやまない。
それならサッサとリビングに戻すのが一番お互いにダメージが少ない方法なのだろうが、先にも書いたように私は執念深いのだ。
鳴いたからって召使いのようにホイホイとドアを開けると思ったら大間違いだぜ、このチビ野郎。
なめんな。
だいたいお前は私らが甘やかしたから調子に乗り過ぎている。
出たいか?いやだね、絶対に、開けねえ。
それに、そこまですでに数分私は耐えたのだ。
ここでリビングにエルを戻したら、さっき耐えた数分が無駄になるじゃないか。
鳴け。
鳴いてもドアは開かないことを学ぶが良い。
しかし今日はエルもかなりしぶとい。全く鳴き止む気配がない。
「ウルサイっ!!」
ついに3発、頭を連打してしまった。
エルよ、今日は月曜日なのだよ。私を怒らせないでおくれ。
そしてエルはこの3連打で大人しくなり、気がついたら私の背中に寄りかかって寝ていた。
調教、成功の巻だ。
むちゃくちゃ後味が悪かったが。
月曜の二度寝を起こしに来る勇気のある人は、叩かれる覚悟で来て欲しい。
体格に合わせて容赦はしないので、そのつもりで。
しかし勝負に勝ったと思ったら、すっかり目が覚めていた。
あれだけ叩いて寝かしておいて、すぐに起こすのも気の毒である。
しばらくエルに付き合って横になっていたが、10時半には起きる事にした。
ふて腐って何もしないつもりでいたのだが、「寝ていてまた何もやらなかった」と思われるのはもっとシャクだと気付いたらじっとしていられなくなった。
週末に散らかした部屋、洗濯。
エルと戦って寝ていた時間を後悔。
一週間が始まった。
今日さえ切り抜ければ楽になるのだ。
夜になった。
あと少し。
あと少しだが、晩ご飯、どうしよう・・・(泣)