人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

さくらん

テレビで宣伝を見た様な気がする。

鮮やかな映像が印象に残っていた。

             

    監督:蜷川実花

    キャスト:土屋アンナ、 椎名桔平、 成宮寛貴

14歳で吉原に身売りされてきたきよ葉は気位が高く、客に媚を売らずに自分のやりたいようにやってきた。

しかしその美貌と個性ゆえに、人気は絶大なものだった。

しかしここは色と愛憎の入り混じった町。

「惚れたら負け、泣いたら負け、勝っても負け。」きよ葉が身を置く玉菊屋で働く青年・清次は言う。

客としてやってきた惣次郎と恋に落ちるきよ葉だが・・・。

まず、映像美に感嘆である。

原色が美しく、艶やかな吉原の世界を美しく描いている。

ところどころ配置されている金魚がまた綺麗で、長いひれを振って泳ぐ姿はどこか遊女と重なる。

しかしストーリーの方はありがちで、退屈であった。

きよ葉を演じる土屋アンナはとても綺麗だったが、喋り方が舌ったらずで幼い感じがしてしまう。

花魁・粧ひ演じる菅野美穂もそうだが、可愛らしさが先立って色気がイマイチなのだ。

セリフも現代風に「ふざけんじゃねえ!!」など言わせるが、「下妻物語」のイチコである。

吉原の花魁の貫禄がない。

また、舞台が吉原とあってウッフンな場面も濃厚だ。

ファミリーで観るには向かなかった。

しかしウッフンを期待して観るには芸術的過ぎるだろう。

しかし、とにかく圧倒的な映像美なので、欠点も随分補われているとは思う。

ストーリーの平凡さもウッフンも、美しく描かれて芸術作品となっている。

椎名林檎が音楽を手がけ、現代風にカッコ良く仕上がっている。

ぽ子のオススメ度 ★★★☆☆

ダンナのオススメ度 ★★★☆☆ 平凡なストーリー

ぶー子のオススメ度 ★★☆☆☆ 映像のみの評価