暇さえあればネットでラーメン屋の情報を集めているが、近所は変わりばえしないのであまり調べていなかった。
久しぶりに近所のラーメン屋を調べてみて知ったのが、ここである。
といって、別に新しい店ではない。
地味な上、自分のストライクゾーンを微妙に外れていたために、なかなかヒットしなかったのだろう。
「ラーメン屋」という風貌の、全く飾り気も洒落っけもない店である。
しかし不潔感や雑然とした感じはなく、昔ながらのラーメン屋というヴィジュアルだ。
私が行った時は奥様(誰の??)とお母様という感じの二人が店に立っていた。
「味噌ラーメン」を。
とりたてて特徴のないこの店を選んだ理由は、「こってり」というキーワードと「豚骨臭の漂う店内」という話である。
麺もなかなか「やりおる」らしいとか。
で、実際に出てきたラーメンも、「昔ながらの」という感じの素朴なものであった。
もやし、チャーシュー、なると。
麺は情報で見たとおり、コシのある太麺だ。
個人的にはもっと硬いほうが好みだが、「硬めで」とお願いすればかなりいい線をいく気がする。
スープは濃い味の、「味噌!」という感じのスープだ。
ほのかに豚骨の香る、尖った強さの味わいだ。
味噌で言えば白ではない、赤、という感じか。
表面に厚い油の層ができていて、確かにコッテリ感はある。
ただ私好みのドロドロ的コッテリではなく、オイリー的コッテリだ。
しかし、これだけ強さがあるにも関わらず、深みがあまりない。
濃さが前面に出ていて、旨みが弱い。
味噌の味が好みなので、それでも私はおいしく食べたが、「どうだった?」と聞かれると困ってしまう。
味噌ラーメンと相性のいいもやしはシャキシャキで、GOOD。
チャーシューも薄味だが、それゆえにスープとのバランスがとれてるとも言えるものだ。
特別どうだというものでもないが、決して悪い訳ではない。
しかし後は普通のナルトにメンマと、つまり全く「ふつう」という印象なのである。
しかし、私の想像するこのラーメン屋の存在理由と、この全くもって普通のラーメンという組み合わせに、私は安心すらした。
ホッと和めるラーメンだ。
特筆すべきものを持たないが、いつでもそこで待っていてくれる昔ながらのラーメンである。
ぽ子評価です。5段階で、
スープ:4に近い「3」。
麺:もっと硬ければもっといい。「3」。
具:ここで工夫があったら良かった。「3」。
総評:でも、これでいいんだと思う。「3」。
「味噌ラーメン」