人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

渋谷で眠い

どこにいても眠いのだ。眠くてたまらないのだ。

だからマンガ喫茶に来ている。

歯医者が終わったらダンナと待ち合わせてラーメン、

そしてダンナは予約を入れていた病院へ行き、私は眠くなった。

ここで寝ながら待つとする。

ダンナは代々木に向かったので、渋谷にはひとりで来た。

何とかなるだろうと思っていたが、

確かに何とかはなったが、

やっぱりすんなりとは行かなかった。

銀座線を降りると、「109」の方面の出口を目指す。それしかわかるものがなかったのだ。

ハチ公の方に行きたい。

渋谷で確実にわかるのは「109」とハチ公だけだ。迷子にならないようにしないとな。

しかし、改札を出るともうわからなくなってしまった。

「→ハチ公(および109)」とでも書いてあればいいのに、地下鉄の乗り継ぎの案内ばかりだ。

しかも先には、階段とエスカレーターしかない。

このまま歩いていれば出れるんじゃないのか。

さて困った。困ったけど足を止めるのは恥ずかしい。

上るか下りるか。

下るほうには地下鉄の案内がある。地下鉄には乗らん。上だ。

私は階段を上ったが、誰一人ついて来なかった。まるっきり一人だ。ふ、不安。

どうやらそこはデパートの階段だった。

ひとつ上るとフロアに「5」と書いてあった。

ご、5階!?

電車降りてひとつ上っただけでなんで5階よ・・・。

エスカレーターで下りて行く。くそー、マンガ喫茶での睡眠時間が減っていく。

どんどん下ると、2階で急に人の行き来が激しくなった。

そうか、ここか。

きっと駅はワンフロア高い位置にあるのだろう。

私は2階で下りて、人の波に混ざった。

つまらん根拠でつまらん行動を取ってしまった。

出口などなく、代わりに電車の乗り場への案内が出ていた。

途中で急にUターンするこの恥ずかしさよ。

またエスカレーターに戻り、1階に出る。

適当に外に出ると地味な出口であった。逆だったか。

逆に出たが派手ではなかった。

どこだハチ公!!なぜ逃げる。

私は駅から離れないように、左手に東急を見ながら歩いた。

左に曲がるが奴はいない。

ここは渋谷だったっけ?

さらにまっすぐ歩いて左に曲がると、やっと見覚えのあるスクランブル交差点に出た。

四角形の3辺を歩いてしまったようなものだ。

これだけハチハチ言っても、ここまでくればお前にもう用はない。

次はマンガ喫茶だ。どの道を行けばいいのだ?

私はセンター街を目指した。

センター街に明るいのではない。雰囲気だ。何となく他の道よりマンガ喫茶。

ほら見ろ、すぐあったぞ。

看板が見え「3階」となっているが、ビルへの入り口がわからない。

止まれないぞ、いかにも迷ってるみたいじゃないか。

しかたなくスルーした。

迷いがないように見せかけてスタスタ歩いているが、実は目線はマンガ喫茶の看板求めて上の方を泳いでいた。

HMV。でかい~。ん?

入り口に「GRAN CYBER CAFE」と看板が出ている。つまりマンガ喫茶の進化系とみた。すっごいオシャレな看板だ。ここにしよう。

HMVの7階だ。

7階までエスカレーターで上がったが、このHMVもどえらいカッコイイ店だ。萎縮してしまう。

もしかしたら今ここの店の中にいる人間の中で、私が最長老かもしれない。

は、早くこの場違いなところから逃げ出したい。どうか誰も私を見つけないで。

ところが7階のマンガ喫茶改めインターネットカフェも、負けず劣らずシャレているのだ。

このシャレた店のカウンターで私はまず「・・・初めてなんです・・・。」と言う羽目になった。

しかもさっき、ラーメンにニンニクを入れて食べた。

「禁煙席と喫煙席がありますが。」

「どっちでもいいです。」あ、でも後からダンナが来るんだ。

「やっぱり喫煙席で。」

「それでは、女性席でしたらリクライニングシートになっていますが。」

「そうしてください。」ダンナはどうした。どこへでも勝手に座るが良い。

フー、やっと着いた。

思いの他、ダラダラ書いてしまった。

もう寝ます。

歯医者の話はまた後で。