人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

妖精の不在

ライブが迫ってきた。

練習も、体重も、後がなくなってきた。

走ってヒトカラである。

今週末は、メロウ☆と1中のリハだ。

メロウにしろ1中にしろアレにしろ(バンド名、考えないとだ)、声を出さないことには練習にならないのである。

スタジオでそれをやれば、私が恥をかくし、私だけ遅れをとる。

いくら歌詞とメロディを覚えたところで、歌えなくては仕方がないのである。

体重しかり。

いくら痩せる方法を考えたところで、行動しなくては体重は減らないのである。

しかも、どちらもすぐには結果が出ない。

しかも、私はギリギリまで行動しない。

間に合うかっ!!

昼下がりのカラオケボックスは、今日も超混みであった。30分待ち。

このタイミングでこんな事を言うのもなんだが、ゲームをする時間が削られていくような感じで気が気じゃない。

しかもやっと空いた部屋はCROSSO、練習したい曲が1曲入っていない。

それでも今日はレディースデー、2時間はタダなのだ。有意義に過ごさなくては。

さすがの私もここまでカンヅメになれば、練習するしかないだろう。

いきなりツェッペリンはキツいので、テンポが遅く、キーの低い曲から練習していく。

久しぶりに歌ったが、うーん、ヘタクソ(笑)

録音したものを聞くまでもない。今日気がついて良かった。

精神的に弱いので、ヘタクソを続けて歌うと、次の曲に影響する。

違う曲を歌おう。

・・・つまり、シラフだからダメなのだ。

いちいち考え過ぎなのである。

「ここは出ないぞきっと」だとか「苦手なところ来る!!」だとか「これ、客観的に見たらきっと悲惨」だとか、ネガティブな要素が拭えなくなる。

誰も聞いていない時だからこそ思い切ってやるチャンスなのに、「こんな風に歌ったら変かしら??」「私には無理よね」となる。

そんなんだから、うまく歌えない。

うまく歌えないのだからつまらない。

つまらないから歌いたくなくなる。

30分も経ったら、私は座ってモジモジしていた。

どうしましょう。

歌の練習をすればキーボードの練習をした方がいいような気持ちになり、キーボードの練習をしていると歌の練習の方が気になってくるという話を載せたことがあるが、その現象は歌に絞っても同じであった。

こっちの曲を練習しているとあっちの曲をやった方がいいような気になり、全然集中できないのである。

つまり、逃げたいのだ。あっちの曲に。

そしてあっちの曲も逃げ場にならないので、さらにあっちの曲に逃げる。

結局逃げ場なんてどこにもないのだ。モジモジもする。

ついでに言うと、練習環境は悪い方が、当日やりやすいのだ。

ライブ当日より悪い環境で歌い込んでおけば、当日はそれより良い環境で歌える事になり、歌いやすいのである。

だから練習は、できるだけ悪い環境で歌うようにしている。

それも、嫌気が差す原因のひとつであった。

マイクは使わない。

使う場合はエコーを切る。

私のナマゴエだけが、部屋の中を響き渡る。

苦行だ。

しかし、ここを出たらこんなに大きな声を出せる場所はない。

ここしかない、今しかないのである。ヤケクソだ。

1時間、1時間だけ頑張ろう。歌の課題は6曲だ。6で割れば大したことはないEE:AE5B1

長い1時間である。私は「練習不足」の結論を出した。

まだここにくる段階ではなかったのである。

とことん逃げる姿勢だが、思うように歌えないのでホトホト嫌になった。

その時、デンモクの「マイルーム」をなんとなく見てみたのだ。

いつもそうだが、逃げるときは手っ取り早いところに逃げるのである。

マイルームというのは、私のIDでログインすれば見れる、過去のカラオケの実績のようなものだ。

そこに、採点のランキングがあった。

自己ベストが載っていたが、なんと、何度も歌い直してやっと1位を獲得した曲(参加人数が少ないのである。3人・笑)のランキングが塗り替えられていた。

コノヤロー、そうはさせるか。私はマイクを持って立ち上がった。

こうして30分ほど採点システムに没頭し、今度はきりがないので帰ることにした。

遊んでる場合じゃないのだ。

同じ遊ぶなら私はゲームをやりたいのだ。

こうしてカラオケボックスを後にした。

声が嗄れてしまった。

マイルーム、本日の履歴。