人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ネタの泉

別にイヤだから延ばし延ばしにしているのではないのだ。

ネタがないのである。

と言うのも、昨日もしこたま飲んで夜更かし、そのせいで朝は起きれず、布団から出たのはもう11時半であった。

急いで掃除機だけかけて、サッポロ一番しょうゆラーメンを食べて会社に行った。味噌がなかったのだ。

残業もなく、穏やかな1日であった。

私がブッ壊してアロンアルファでくっつけた機械がまた壊れたが、「またつけましょう」と言って済んだ。

まぁつまり、穏やかな1日であった。

家に帰ってからは、朝できなかった、というか週末できなかった家事に勤しんだ。

ネタよ起これ、ヘマをしろ、そう思いながら皿を洗い、掃除をしたが、家事とはそもそもそんなにリスキーなものではない。

風呂に入った。

普段私は仕事から帰ると、まず風呂に入るようにしている。

そこでブログの構想を練るのだ。

ネタなんてそもそも枯渇しているが、そこから1滴のきっかけを探すのが、風呂場での仕事である。

見つからなかった。

今日は本当に涸れていた。

しかし風呂から出たら、パソコンと向かい合わねばならない。

この編集画面と。

ここを出るともう後がない、そんな気がして、風呂から出られなくなった。

湯船から出ると寒いのでいつまでも浸かっていたが、だんだん息苦しくなってきた。

しかしまだだ、ネタがない。

フゥ、フゥ・・・。息が荒くなってくる。

暑い、頭がクラクラして来たぞ。

集中できない。

今日、私は何してたっけ??

だから寝て起きて仕事しただけ・・・、これではいつまで経っても風呂から出られない。

「ダーEE:AE4E5」と心の中で叫んで、湯船から飛び出した。限界。

芸人じゃないんだから、なんでこんな。

風呂場を出ると今度は寒い。

もう、こんなんじゃ1滴のネタなんか探せないっつの。寒い、寒すぎる、日本の冬。

観念してパソコンを立ち上げる。

宿題を忘れて授業に挑む気持ち。

真面目に考えようと思うと、どうでもいいことばかり浮かんでしまう。ex.馬鹿げたクリスマスとか。

晩御飯を食べ、開き直って飲む。

そのままグラスをパソコンの前に置き、むー、と頭を抱える。

トコトコとエルがそばを通る。

集中していないので、すぐにそっちに気をとられる。

座ったままエルを抱き上げた。

無駄な行為である。

エルは抱っこが嫌いで、抱こうものなら蹴っ飛ばされるか、顔面を容赦なく引っかかれるのだ。

分かっちゃいるが、私はエルを丸めてお腹を上にして抱いた。

一番嫌がる危険な抱き方である。

目を合わせると顔を引っかかれるので、抱いたまま顔を背けていた。

こうなると次は蹴っ飛ばされる予定である。

顔を背けていたので気づくのが遅れたが、どうりで攻撃が来ないと思ったら、何とエルはそのまま寝ていた。

き、奇跡!?もうすぐ私は死ぬのか!?

辛うじて尻尾だけが「寝るもんか」と言わんばかりにパタパタと動いていたが、やがてそれも止まり、すっかり体の力が抜けた。

エルが!!寝てる!!抱っこで!!

私は大きな小声でダンナを呼び、「これ見て、これ!!」と目で合図した。

ダンナは立ち上がって覗き込み、そのついでにコンポのおすすめチャンネルを「おやすみチャンネル」に変えた。

途端に「アヴェ・マリア」が流れ出したので、こらえ切れなかった笑いで腹筋がユサユサと揺れた。

ちょー、えぅが起きちゃうよ!!

どれ程そのままでいただろうか。

グラスの中の氷は溶けてしまった。

時間は11時を回っている。

私はまた大きな小声でダンナを呼び、「た・す・け・てEE:AEB64」と口パクで伝えた。

ちょうどエルのご飯の時間だ。

ダンナに起こされて呆気なく離れていった。

ところで今回の記事は、観念してパソコンを立ち上げたあたりで終わる予定だった。

その文の途中でエルが寝たので、思いがけずこんなに長くなってしまった。

ネタはあるとありがたいが、できれば早い時間に頂戴したい。