午前9時。
某店でマスクの販売があるので、行けたら行って欲しいとダンナからラインがあった。
紙製品が不足しているという。
正確に言えば紙類が不足しているのではなく、デマによる買い占めで品薄になっているだけらしい。
これまでも何度か様々な理由で品物が店頭から消えたことがあったが、今まで困ったことになった記憶がない。
備えがあった訳でも踊らされなかった訳でもない。単純に鈍いのだ。なきゃないでないなりになっていたのである。
ダイエットにいいといって消えた食品は、まぁなきゃしょうがないで済んだ。
水がないと騒がれていても、実際には困らなかった。
カップ麺は自分が好きだからたまたま家にはあったし、米なんぞタイだろうがアメリカだろうがそんなに気にならなかった。
そのお陰で今になってもまるで「備え」というものがない。何とかした方がいいのかなぁとぼんやり考えていたところである。
まずトイレットペーパーが消えたと騒がれた時点では、1階のトイレも2階のトイレも最後のひとロールを使っているところであった。
まさかそこまで酷い状態になっているとも知らずに買い物に出ると、それはどこにも見当たらなかったのである。
店の隅っこにあった「流せるポケットティッシュ」というものを、2パック買って帰って来た。まぁこれがあればしばらく大丈夫だ。なくなったら・・・、何とかなるでしょ、これまでも何とかなったのだ。
楽観的と言うか、キャパが狭いのである。これ以上考えようとしても、考えることができない。
そして昨日。もうすぐマスクがなくなると言われたのだ。
私は近所の買い物に出るぐらいなので、マスクなど全然気にしていなかった。
ますます「何とかなるでしょうがそんなもん」と思ったが、今朝のラインだ。
これも何とかなる方法のひとつなのかもしれないが、結構厄介な類の「何とかなる」で残念だ。
支度をして、店に向かう。滅多に行かない大型店であった。
開店10分前というところか。100人ぐらい並んでたかなEE:AEB64
大人用マスクの販売は20個ということなので、無理ではないか。
いやいや、この中には激安特売チャオちゅ~るを買いに来ている人もいるかもしれない。可能性があるからには、並んでおこう。
は~、こんな事は初めてである。これは「何とかなる」という類ではない。
開店すると、列からひとりずつ通され、用意されたマスクからひとつを選んでいく。
見ると焦るから、見ないでおこう。運が良ければ残っているだろう。
果たして私の番が来ると、マスクは少しばかり残されていた。しかし、
「キッズ用と5枚と、どちらになさいますか?」
箱に入っているのは子供用。そりゃ無理だ。じゃあ5枚パックというのを・・・、750円EE:AEB2F
これまで自分でマスクを買ったことがなかったから相場が分からないが、高くないかEE:AEB2F
まぁ見たところ、うちで普段使っているものよりもずっとモノは良さそうだ。
なきゃ困る訳だし、買うしかなかろう。
思ったよりも世の中は大変なことになっているみたいだ。今後の我が家の紙事情が心配になって来た。
帰りにいつものスーパーに寄ると、そこにはトイレットペーパーもティッシュも売っていた。
ただ飛ぶように売れている状態で、なくなるのも時間の問題だろう。
我が家のティッシュの残りはあとひと箱だったから、箱に入ってない安いティッシュをひとパック買って帰った。
今後は紙類の入荷にもっと敏感にならなくちゃいけないみたいだ。
さしあたってティッシュは確保したが、マスクが深刻である。
そういえば、手作りマスクの素材も品薄だとか。
今回ばかりはどうにもなりそうにない。