クレームかネタか。
腹立たしいのでクレームをつけてやろうと思っていたが、時間がない。
週が明けたらもう面倒になっている気がするので、ここでネタにする方を選んだ。
近所のスーパーで肉を買った。
東村山の、中型スーパーだ。電気屋さんと薬局が併設されている。
ハヤシライス用に安い牛薄切り肉を探していたのだが、まぁ安いのはそれだけ肉質は落ちる。
脂身の多いバラを選ばざるを得ず、その中でも脂の少ないものを選んできたつもりであった。
薄切り肉は一枚ずつ丁寧にクルンと巻いてあり、これをざっくりひと口大に切ろうと思って広げたら、
ギョEE:AEB30
凄い脂の層が、下の方から現れたのである。
さすがにこんな脂をひっつけて調理する気にはなれず、仕方なく一枚ずつ切り落としていった。
結構な手間だ。
終わったら、こんな量である。
量ってみたら、80gもあった。350g中、80g。
100g128円の、安い牛肉だ。バラ肉が脂の多い部位であることも理解している。
しかし腹が立ったのは、この脂の部分を隠すように巻き込んであったことである。分かっていたら、買わなかった。
故意なら、詐欺行為である。
全ての肉がこのように巻いてあったところに故意的悪意を感じたのだが、クレームをつけようと思うと、消費者にためらわせるようなシステムになっていた。
まず、メールでの受け付けはしていない。
本社にではなく、各店舗ごとの然るべき部署へ電話せよとのこと。
私としては、動かぬ証拠のこの画像を見てもらいたい。しかしその方法はなく、電話で「然るべき部署」、つまりクレーム専門のところへ伝えることになる。
彼らは現場の人間ではない。となると、話を聞いて、「大変申し訳ございません」というところで終わってしまうのではないか。
まるで、クレーマー処理部隊である。
根本的な解決ではなく、消費者の怒りを収める部署。これ以上広げないよう、まるでここでクレームを食い止める部署のようだ。
「買った肉の脂身が多かった」、これだけだとどうにもこちらがモンスターのような言い分だ。
状況が分かる写真を見せようにも、電話ではそれができない。
向こうには、その方が都合がいいだろう。問題を広げないためには、最小単位でクレームを受けること。
「電話口でギャーギャー言ってる」という単位で収めるに越したことはない。
私はお金を返して欲しい訳でも、謝罪して欲しい訳でもない。こんな目にもう合いたくないから改善して欲しいのである。
なぜこういうことが起こったのか。
安い肉を売るための手段だと言われれば、それはそれで納得する。今後買わないという自衛ができる。
せめて、脂が見えるように売ってくれ。その脂を買うか買わないかの選択肢を、消費者に与えてくれ。
これが店、もしくは売り場の方針ではなく、誰かの独自な良からぬ判断で起こっていたとしたら、是正されるべきではないか。こちらは被害者である。
売り場の人なり店長さんなりと話をするのがいいのだろうが、近所のスーパーだ、私は今後も買い物に行きたい。
そこへ「脂身の写真を持って乗り込んできたクレーマー」などというレッテルを貼られるのは、恥ずかしいものである。
お店としては、私一人来なくなっても痛くも痒くもなかろうが、私がお店に行かれなくなるのは不便で困る。
結局、分が悪いのはこちらの方だ。
そうなると、封書で写真を同封して投函するぐらいしか方法を思いつかない。
どこへ?などと考えているうちに、面倒になって来るのだ。私の一日は、スーパーとの関係だけで成り立っている訳ではない。他に、やらなきゃならないことも考えなきゃならないこともたくさんある。
こうして一日放置され、ますます面倒になって、クレームよりネタを取ったのであった。
万年ネタ不足の私に、スーパーがネタを提供してくれたと思う事にする。
ありがとうよ、✕マート。