人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ぽぽたん僻む

「え~~~う♪」

うちには4匹猫がいるが、いわゆる末娘の名前は「エル」である。

ちゃんと書くなら、「L」。

病気をして何度も生死の境をさまよったあの子が、長く(LONG)生きて(LIVE)欲しいという願い込めて、ダンナがつけた名前だ。

ありがたいことに今は、元気にしている。

そんなエルだ、もう生きていてくれるだけで愛おしいのだ。

可愛くて可愛くて仕方がない。

「えう」。

悪さをすれば「ダメ子」。

そう呼んで猫っ可愛がりしている。

エルが来る前は、先住姉妹のラッキーとミュウの天下であった。

ラッちゃん、ミューたん、などと呼んだりしていたが、娘ぶー子の溺愛ぶりも凄まじく、それは彼女の猫への呼び方にも表れていた。

「ラチユ」、「ミミウ」、それが姉妹の愛称であった。

そして私達に溺愛されるエルを、意地悪く「クソチビ」「ブス」と呼んだ(笑)

愛情が高まると、それは気持ちの中に抑えきれなくなるものなのだろうか。こうしてそれは形を変えて噴出する。

うちの父は私と兄をそれぞれ「かいたん」「たーぼ」と呼んでいた。もはや本名、分かるまい。

自分だけの特別な呼び方、それは自分だけが持てる、相手に対する愛情表現なのかもしれない。

さて、うちには4猫いるのだ。最後に家族になったのは大五郎である。

小さいうちはチビクロ、ちったんこ、など見た目で呼ぶことが多かったが、やたらバカでかくなったこの黒いのを、ダンナは

にゃう太郎

と呼んでいる。

にゃう??

太郎??

五郎ですが??

そのままの名前で呼ばれている私に、愛はないのだろうか。

一度ぐらいぽぽたんとか呼ばれてみたいものだ。