「え~~~う♪」
うちには4匹猫がいるが、いわゆる末娘の名前は「エル」である。
ちゃんと書くなら、「L」。
病気をして何度も生死の境をさまよったあの子が、長く(LONG)生きて(LIVE)欲しいという願い込めて、ダンナがつけた名前だ。
ありがたいことに今は、元気にしている。
そんなエルだ、もう生きていてくれるだけで愛おしいのだ。
可愛くて可愛くて仕方がない。
「えう」。
悪さをすれば「ダメ子」。
そう呼んで猫っ可愛がりしている。
エルが来る前は、先住姉妹のラッキーとミュウの天下であった。
ラッちゃん、ミューたん、などと呼んだりしていたが、娘ぶー子の溺愛ぶりも凄まじく、それは彼女の猫への呼び方にも表れていた。
「ラチユ」、「ミミウ」、それが姉妹の愛称であった。
そして私達に溺愛されるエルを、意地悪く「クソチビ」「ブス」と呼んだ(笑)
愛情が高まると、それは気持ちの中に抑えきれなくなるものなのだろうか。こうしてそれは形を変えて噴出する。
うちの父は私と兄をそれぞれ「かいたん」「たーぼ」と呼んでいた。もはや本名、分かるまい。
自分だけの特別な呼び方、それは自分だけが持てる、相手に対する愛情表現なのかもしれない。
さて、うちには4猫いるのだ。最後に家族になったのは大五郎である。
小さいうちはチビクロ、ちったんこ、など見た目で呼ぶことが多かったが、やたらバカでかくなったこの黒いのを、ダンナは
にゃう太郎
と呼んでいる。
にゃう??
太郎??
五郎ですが??
そのままの名前で呼ばれている私に、愛はないのだろうか。
一度ぐらいぽぽたんとか呼ばれてみたいものだ。