何となく、飲みたい気分だった。
平日は極力飲まないようにしているが、こういう日が時々ある。
しかし、飲まない方がいいに決まっている。
往々にして私は飲み過ぎるし、飲み過ぎれば次の日を潰してしまう。
それでも飲みたい日というのがあるのだ。
しかし飲まない方がいいに決まっている。
こういう迷いがある時は、ダンナへのLINEにビールジョッキの絵文字を挿入して反応をみる。
ダンナも乗ってくれば迷いはなくなるし、その気がなければ諦めもつく。
そして昨日ダンナは仕事の帰りに「一応」と言ってビールを買い、「これも」と言ってノンアルコールビールを追加した。
微妙な反応である。
冷蔵庫にビールを入れながら、ダンナは話す。
「で、これ買ったスーパーでさ、松茸売ってたんだよね。」
は?マツタケ!?どーでも・・・。
「それがさ、小さいんだけど何個か入ってて、400円ぐらいだったんだよ。」
松茸400円。
思えば私は過去に、松茸など買ったことはあっただろうか。
このドケチが買う訳がない。
そもそも食べたこともないのだ、味も分からないものに高い金を出す気になどなりはしない。
それでいいのだ。
松茸界に足を踏み入れてはいけない。
世の中には、知らない方がいいこともある。
フカヒレ然り。
ドンペリ然り。
しかしドンペリ400円なり。これはチャンスじゃないのか??
私はこのまま、松茸に関する発言を一切することなく、一生を終えるところだったのである。
野菜に400円は高いが(好きな野菜:チンゲン菜)、松茸の400円だ。
46歳にして、松茸の味も香りも知らないとは、なんて可哀想な私。
いや、むしろ恥である。
社会勉強だ。
これは学習なのである。
今日になり件のスーパーへ行くと、ダンナが言ったようにそれは480円という値段で売っていた。
ただし、極小。
カナダ産(笑)
安いには理由があるはずだ、国産のものとぜんぜん違うかもしれないが、学習にはならなくとも「松茸を食べた」という事実は作ることができる。恥ひとつ、免れるのだ。私は迷わず買ってきた。
これは松茸ご飯というものにしてやろうと思う。
レシピをあちこちで調べると、香りが落ちるから、汚れは優しく丁寧に落とせとのこと。
見ると結構汚れてるなぁEE:AE5B1
匂いを嗅いでみたが、全く分からん。
調理も食べるのもこれからだ。今のところあまり期待できないが、松茸を食べた事実を作るために、最後まで遂行しようと思う。
ところで先日飲み屋で、アワビの刺身というものを食べた。
やはり安かったからだが、硬いだけで全然美味しくなかった。
ダンナは好きなようで、「マヨネーズが欲しい」と何度も言いながら食べていた。
ごめんね、アワビは今後一生、買うことはないよ・・・。
結局昨日は、ノンアルで乾杯した。