人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

トラのじゅうたんになりたかったトラ / ジェラルド・ローズ

久しぶりに図書館に行ったのだ。

また絵本でも読むかーと思ったのだが、もうどれがいいのかたくさんあり過ぎて分からない。

面倒くさくなったところでふと目に入ったタイトル、「トラのじゅうたんになりたかったトラ」。

ええっ!?なんで!?激しく気になる!!

表紙のトラはアホヅラで引っくり返って舌まで出している。

ちょっと、このトラ、大丈夫・・・?

 

 

 

昔、インドのジャングルに1頭の年老いて痩せこけたトラがいたのだ。

サルにはバカにされて木の実を投げられる生活。

可哀想なトラは、王様の宮殿を見ながら、そこでの生活に憧れていた。

 

ある日いつものように宮殿を外から覗いていると、召使がじゅうたんを干しにやってくるのだ。

中には薄汚いトラのじゅうたんが。

トラはひらめく。

自分があのじゅうたんになってしまえば、宮殿で王様たちと暮らせるのではないか。

トラは召使の目を盗んで、じゅうたんと入れ替わる・・・。

 

 

まずね、お約束で、誰も気づきませんからトラが変わったこと(笑)

早速干したじゅうたん叩きに召使がやってくるし、王様家族は普通にじゅうたんとして使ってるし、笑ったわー!

王様たちの残り物を食べてどんどん太っていくのだが、そろそろ気づかれちゃうんじゃないのか??

 

絵がまた独特で、トラの間抜けな感じが微笑ましい。

話と絵のマッチングが絶妙。

これ、ツボだったわー!

オチも良かった。

オススメの一冊だ。

 

 

「トラのじゅうたんになりたかったトラ」 ジェラルド・ローズ

訳・ふしみみさを

岩波書店