検査の結果が出た。
実は結果がハッキリしてから書こうと思って伏せていたのだが、避妊手術でエルの卵巣に嚢腫が見つかったのである。
悪性か良性かは病理に出さないと分からないとの事で、結果待ちであった。
ネットで調べたところ、猫の卵巣嚢腫は犬ほど多くはない代わりに、悪性である事が多いとの事だ。
前にも書いたが、避妊手術の大きなメリットとして、「子宮・卵巣病気を防げる」という事がある。
取ってしまうのだからそりゃそうだろうが、これは防げた病気なのだ。
私はサッサと手術をしなかったことを悔いて、一晩中泣いた。
エルの様子がおかしくなってから、軽く2年は過ぎている。
いつからこんな嚢腫ができていたのかは知らないが、ずっと放置してしまったのかと思うと恐ろしい。
もしかしたらエルは、自分の体の異変をずっと訴えていたのかもしれない。
「無駄な心配になるかもしれませんから、結果が出るまではこの手術の傷を治す事に専念しましょう。」
担当の先生はとても優しい先生で、言葉を選んで様子を話してくれた。
「卵巣の周りに水ぶくれのようなものがいくつかついてましてね、嚢腫とか膿胞とか言われますが、一応検査に出しておきましょうね。」
一晩、酔っ払ったクドいオヤジのように恨み言を言ったら私も少し楽になり、もう結果が出るまでは考えないようにしたのであった。
そして、結果が出た。
シロ、良性であった。EE:AE473
この嚢腫は何らかのホルモン過多になるようで、放っておけばやはり、子宮や卵巣の病気になる可能性があったそうである。
エルの異常な発情期の長さや興奮には、ホルモン異常が考えられると言われた事が何度かあった。
ただ、手術は反対されていたし、私は薬漬けにしたくなかった。
だからここまで放置してしまったのだが、間に合って良かった。
もちろん、手術が成功したから言えるのだろうが、とりあえず一安心である。
ただ、トイレを覚えない、舐めてハゲを作るなどという行動には問題がある、と言われてしまった。
私達の関係が近すぎるとか、猫同士の関係が悪いとか、原因は色々考えられるが、場合によっちゃ抗うつ剤なんかの投与もありえるらしい。
治療はまだ続きそうである。