人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

片付けの極意

すごい事に気がついた。

時間がない、だらしがない、この部屋いつ片付くんじゃ、と思いつつ数十年。

こんな私でも、部屋を片付ける事ができるような方法を思いついたのだ。

これは掃除革命と言ってもいい。

せっかくだからアクセスして頂いたお礼に、教えて差し上げます。

「すぐ片付けること。」

である。

え?知ってた??

そんなもんなのか。

しかし、当たり前のようなこんな事ができていなかったために、ぽ子んちはいつまで経っても片付かなかったのである。

出しっぱなしが多く、気付いても後回しにする。

しかし、「後」なんて来ないのだ。

例えばふと床に、いらなくなったレシートが落ちているとする。

それを見つけたとしても、「後で」なのである。

ボケ老人の徘徊ではないのだ、私は何らかの目的を持って動いているのだ。

しかしそこでレシートを拾って捨てると、本来の目的をボケ老人並に忘れる可能性がある。

なので私は本来の目的を滞りなく遂行するために、レシートは無視するのである。

しかし人間は、どんな事柄においても「慣れる」という習性をもっている。

この習性は、困難の上では素晴らしい力を発揮するが、この場合「ゴミ屋敷一直線」である。

レシートも丸めティッシュも広告も靴下も、慣れてしまえば見えないも同然なのだ。

かくして、散らかった部屋が出来上がる。

だが私は気付いたのだ。

後回しにしてはいけない。

その都度片付ければ、散らかりはしないのだ。

もう既に散らかってはいるが、私は今後このひとつひとつの「見てみぬフリ」は止めようと思う。

午前1時30分。

私はまだ冷蔵庫から離れる事ができないでいた。

見てみぬフリを止めた結果である。

さしあたって「もう食べない(食べられないEE:AE4E6)」と判断したものを捨て汚れた部分を拭いたが、まだ最上段だけである。

目についたものを後回しにしないと決めたために、次に着手したのは2段目ではなく扉の内側のポケットである。

そこには「オマケカップ」が入っていた。

納豆のタレや醤油など、小さなパックに入った親切なオマケの使わなかったものを入れるカップである。

これはたまりにたまってカップから溢れ出し、扉の下段を一段まるまる陣取っていた。

こんなにたまっているという事は、使わないという事である。

慣れとは恐ろしいもので、ここまでたまって片付けの極意に気付くまで、何とも思わないのである。

野郎、捨ててやる。

野郎、と言ったのは掛け声であり、こうして勢いをつけないと、もったいなくて捨てられないからである。

第1位・からし 29個

第2位・温泉卵のタレ 20個

第3位・何だか分からないもの 10個

結構な数だが、これだけならまだカップに収まっていただろう。

第4位・納豆のタレ 7個

    焼きそばソース(粉・笑) 7個

第5位・わさび 5個

第6位・しょうが(食べるヤツ。甘酢漬け) 4個

第7位・ラー油 3個

    醤油 3個

    味噌田楽のタレ 3個

第8位・ラーメンスープ 2個

    冷やし中華のタレ 2個

    ドレッシング 2個

    ポン酢おろし 2個

第9位・ぎょうざのタレ   

    ケチャップ

    七味

    おろししょうが

    めかぶのタレ

    ホースラディッシュ

    かつおのたたきのタレ

    タバスコ

    ソース 各1個

実はこのネタは2度目である。

いかに私が成長していないかが窺える。

私はたくさんの調味料を無駄にしてしまったが、そもそもこれは無駄になる前提で捨てるべきだったのである。

これは見て見ぬフリと同じで、慣れてしまえば蓄積されていくだけなのだ。

深夜1時半に、私はこれをハサミで切って中身を出し、全て洗ってプラスティックのリサイクルに回した。

せめてものつぐないである。

決めた。

私には後回しにする能力などないのだ。

その場でケリをつける。

「すぐ片付ける」。