人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

あなたの共犯に向かない人物

ヤバい・・・・・・・・。

コンビニのチョコレート売り場を素通りし、私は挙動がおかしくなってないか気をつけながら、冷や汗をかいていた。

寒かったので電車の遮断機が下りている間、暖をとりに入ったコンビニだ。

ダンナはそ知らぬ顔をしてスポーツ新聞の見出しを見ていたが、一体どんな気持ちなのだろうか。

今日はバレンタインデーである。

思い出せる範囲では、私はこの日をないがしろにしたことはない。

もともとイベント事やサプライズが好きなので何かといつもと違う事をするのだが、しくった、今年は何も準備をしていなかった。

忘れていた訳ではないが、年々フットワークが悪くなっているので、追い込みにあたる3日前あたりまで無計画であった。

いい加減何かプランを、と思ってはいたが、祝日が入って飲み続けであった。

考える暇がなかったのである。

綺麗に包装されたチョコレートが並ぶコンビニで、私は非常に焦っていた。

買うなら今がチャンスだが、もらう側がそばにいるのである。

忘れてました感、適当感、ダブルのダメージを与える事になるだろう。

しかし平成22年2月14日は、もう半分過ぎているのである。

一緒に住んでいるダンナに分からないようにチョコを買うのは、容易な事ではない。

準備ができなかった事が分かってしまうのは避けられないが、せめてスペシャル感だけでも出さなくては。

ダンナはバレンタインの事などまるで興味がないかのように、昼にラーメンを食べる提案をしてきた。

あぁ、残り少ない2月14日を、さらに縮める提案である。

その上その帰りに、駅前の居酒屋のドリンク半額を狙おうと言った。

どこにバレンタインスペシャルを・・・EE:AEB64

いや、そもそも今日の予定の主導権をダンナに握らせたところで、私の無計画はバレていたのか。

昼に野方でラーメンを食べる事にしたので、私は新宿に寄ってもらう事にした。

デパ地下で洒落たケーキとつまみを買って帰ることにしたのだ。

「すみません、何も準備をしてなかったので・・・。」

私を共犯にして悪事を働こうと考えている人、私はすぐに白状するので、それはあまりおすすめしない。

サプライズは投げて、確実に持っていく方に妥協だ。

新宿伊勢丹。

デパ地下は多くの客で賑わっていた。

特にスウィーツの売り場は混雑を極めていて、足を惣菜のほうに向かわせた。

それがもうEE:AEB64

デパ地下、サイコーだ。

高いが、気に入ったものを100gずつ買って、つまみにすることにした。

今夜はイタリアンだ。

うーん、他人が作った料理はうまそうだ。

結局自分も飲み食いするのだから、バレンタインも何もあったもんじゃないが、そんな建前でもないと食べることはなかっただろう。

ハッピー・バレンタインEE:AEAAB

もう胃袋、張り裂けそうですEE:AE4E6