人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ガンパズ

連休最後の日だ。

体中痛いし天気も悪いので、家でのんびり過ごす事にした。

何度も目は覚めたが、とにかく体が痛くて動く気にならない。

11時半になり、耐えかねてダンナが起こしに来たが、実際に起きるまでさらに数十分を要した。

ラーメンを食べに行き、帰ってソファで寝てしまう。

サッサと飲むつもりであったが、もう疲れと満腹感の前にはどうしようもない。

起きてみると、どうせ寝ていると思ったダンナはパズルをやっていた。

今朝も、昨日の朝も、昨日の夜も、一人になると黙々とピースをはめている。

「機動戦士ガンダム」

こんなものは私の中では笑いの対象にしかならなかったのだが、「ガンダム無双」なるゲームを始めてからというもの、ガンダムのポジションは変わってきた。

1000ピースもあるガンダムのパズルを買ってしまったのもその表れのひとつだが、私達はストーリーについては知らないし、興味もない。

今ハマッているゲームのキャラクター、それだけである。

本物のガンダムフリークが見たらはっ倒したくなるだろう、いい加減な愛し方である。

こんな言い訳のようなことをわざわざ書いているのも、どこかで「ガンダムフリークだと思われたくない」という気持ちが働いているからなのだ。

で、1000ピースのパズルである。

1000ピースというと、例えばこのガンダムのパズルだと500×750センチで、結構大きい方だと思う。

難しいかどうかは絵柄にかかってくるが、今回は微妙なところである。

ハッキリとした絵柄や文字が多いと言う点では楽な方だと言いたいが、それ以外の部分は真っ黒である。

無地は、数が多ければ多いほど、難しくなる。

ある朝起きてみるとダンナはひとりでパズル作りに着手していたが、彼は「枠から作る」というセオリーに乗っ取って、真っ黒な枠を一つずつ作っていた。

気の遠くなるような作業である。

私はパズルは好きだが、気の遠くなるような作業は嫌いだ。

なので彼が作る枠の中に、一番簡単な文字の部分のピースをどんどん出し、勝手にそこから作り始めてしまった。

文字は大きく分けて3種類。

細かい英文が3行×2。

MOBILE SUITという中くらいの文字。

GUNDAMというタイトルのようなでかい文字。

もちろん細かい英文が一番簡単なので、そこから着手した。

しかし次の日になってみて驚いた。

MOBILE SUITもGUNDAMも出来上がっていたのだ。

こ、これがなかったら私はどこに手をつけたらいいのだ。

「じゃあ次は顔作るから(怒)」

顔。次に簡単な部分である。

しかし今朝見たら、シャアとザクは出来上がっていた。

ちょっ、待ってっ、「アムロ、作りま~す!!」

言ったもん勝ちである。

そして先程から静かにパズル作りを始めたのだが、アムロ(小さい)が出来上がるとやれる事がない。

なのでガサゴソとパズルのピースをかき回しては、「これ分かりやすそうだよ。」「肩」「棒んとこ」とダンナにピースを渡していったのだが、それにより彼は自分のペースで好きなようにできなくなり、ヒーヒー言っていた。

ところで甘えん坊のエルは、私達ふたりがパズルに夢中になっているのが気に入らないらしく、しばらく側にまとわりついていたが、突然ザザーーッと作成中のパズルに滑り込んだ。

「ああっ!!何てことを・・・。」

難しい部分ばかり作っていたダンナの衝撃は大きかったが、これがエルで良かった。

エルじゃなかったらひどく怒られていたに違いない。

このペースでいけばじきに完成しそうだが、実は我が家には、2000ピースのナポレオンのパズルもある。

作成途中で引越しになり、そのままうやむやになっているのだが、あんなにどでかい物を置くスペースがないのだ。

そして、もしあれができたらどうするんだ??

私は特に深夜に直視する自信がない。

ああいった類の絵画には、どこか恐ろしい雰囲気があるのだ。

置くならダンナの寝室と願いたい。

完成が先だが。

まだまだ悩む段階ではないようだ。

お手本。

現状。