このジャケからは想像できないような、壮絶なストーリー。
1980年、韓国、光州で実際に起こった歴史的な事件だ。
監督:チャン・フン
キャスト: ソン・ガンホ、 トーマス・クレッチマン
タクシードライバーとして生計を立てていたキム・マンソプは、妻を亡くし、幼い娘と暮らしていた。
生活は苦しく、滞納した家賃の返済を迫られ、送迎10万ウォンという好条件の外国人客を乗せることに。
しかしその行き先は、光州。完全に封鎖され、何が起こっているのかも分からない町だ。
危険を覚悟で乗り込もうというドイツ人記者、ピーター。
最初は「お金になりさえすればいい」という軽い気持ちでいたキムだが、そこで起こる軍の理不尽な殺戮を目の当たりにし、覚悟を決める。
何としてもこの事実を、ピーターに持ち帰らせる。そして世界に発信してもらうのだ。
執拗な軍の追手かわし、ふたりは光州を出ることができるのか・・・・・?
「光州事件」。
韓国で起きた民主化運動の中で、もっとも悲劇的なものとされる。
この時私は12歳だったはずだが、そんなことがこんなに近い国で起こっていたとは全く知らなかった。韓国の民主化が1987年と知って、今驚いているところだ。
軍の弾圧、一方的な発砲、次々と倒れる市民。
どこかすっとぼけた主人公や、善意のかたまりのような市民たちの温かさとは打って変わり、壮絶なシーンが続く。
ちょっと登場人物が善意のかたまり過ぎる感はあるが、理不尽さのストレスとのバランスを考えればまぁセーフか(笑)
映画としてというより、未知の史実を知る導入剤程度な見方をした方がいいかも。
余談になるが、私は偶然この年に、家族で韓国に旅行している。
当時私は小学生だったのであまり記憶になく、兄に聞くと、戒厳令下にはあったそうだ。
そんな時期に、よー行ったな。
ぽ子のオススメ度 ★★★☆☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆