正月グータラしたツケがまだ残っているのが、冷蔵庫だ。
腹の耐久力と腐食菌との、戦いの毎日である。
昨日の晩御飯はうどんと角煮、こんにゃくと青梗菜をそれぞれ炒めたものであった。
分かりやすい角煮からいうと、肉は買ったが調理が面倒で残っていたものである。
「調理が面倒」までは予想できたのだが、角煮なんて煮るだけなのである。二日酔いでもグータラでもやろうと思えばやれると思っていたのだ。
何より、賞味期限を一週間以上も過ぎるとは思わなかった。
そしてその肉は、予想を裏切って、変色した状態で冷蔵庫に入っていた。
いくらなんでもヤバいだろうと思って捨てかけたのだが、一応、儀式的ににおいを嗅いでみる・・・・・・・。EE:AEACAEE:AEAAB
これは・・・、イケる、ギリギリだがイケる、もう一日の猶予もなさそうな臭いだが、まだ間に合う。
ましてや角煮だ。臭いなんて消されてしまえ。
出来上がった角煮は美味しかった。私は豚バラブロックを2本、救ったのである。殺すところだったが。
そしてこんにゃく。
しょうゆとニンニク、しょうがなどに一晩漬けてから、片栗粉にまぶして揚げるというものであった。・・・もののはずであった。
漬け込むところまでは大晦日にやったのだが、「片栗粉にまぶして揚げる」という壁が厚く高く、とうとう一週間漬け込んだままになってしまったのだ。
その上、一週間経っても壁は厚く高かった。なのでそのまま炒めたのである。
味覚障害で少々舌がバカになっているが、あれは間違いなく「濃い」味である。
「濃い」なんて生易しいものではない。言うならば「どん濃い」とか「ベラ濃い」とか、そんな感じである。
つけ合わせに炒めた青梗菜は、大晦日から動くことなく床に出しっぱなしだったものだ。
よく見ると外側の葉は黄色く変色しており、根元がブヨブヨに溶け始めていた。
これはいくらなんでもダメだ。
しかしそれをはがすと、いくらかマシな状態の葉が残った。
カサが減ったが、こんにゃく皿の色合いが悪かったのでニンニクで炒めて焼いた。
失敗しそうにないのだが、これがなぜか激マズ。臭い。なぜだか生臭いのである。
もはや野菜とは思えない生臭さで、金魚鉢のような風味であった。
「・・・これはあんまりだから、食べなくていい。」とダンナに許可したのだが、ダンナの方はぜんぜん平気で、臭くなんかない、まずくもない、と普通に食べていた。
もしかしたら味覚障害でこっちがバカになっているのかもしれない。
しかしだからと言って金魚鉢は食えん。
私は残した。
うどんはダンナが打ったばかりのものでフレッシュ&セイフティなのだが、この上に載せた油揚げがEE:AEABF
こちらはもう賞味期限が10日ほど過ぎていた。
さすがに心配だったのでネットでいろいろ検索してみたのだが、まぁさまざまである。
油が酸化するから少しでも過ぎたらアウト、という人、一週間は大丈夫という人。
しかしさすがに10日はいなかったEE:AEB64
その代わりに、「見た目と臭いで判断」という人が結構いたので、この路線でいくことにした。・・・というか、いつも結局こうじゃないか(笑)
5枚もいらないので、冷凍だ。救え救え。私が半殺しにしたのだが。
こうして危険な夕食となったが、誰の腹もピーとも言わんかった。
残るはなるととかまぼこ、カニカマ、しわしわの大根、わさび漬け、もやしにつけもの類。
そして大御所、ソーセージ祭りである・・・、そう、夏のソーセージがまだ残っていたのである。
正月休みなら、万一ダンナの腹が壊れても仕事に影響しないと思ってここに予定していたのに、飽食が過ぎてそこまで回ってこなかったのである。
近いうちに日本の真空パックの威力、というものを知ることになるだろう。
医学の進歩を知ることにならないように祈る。