行ってきましたよ、ボクササイズに。
市のスポーツセンターで4回ばかり、生徒を募集していたのであります。
我ながら何なんだろう、この気持ちは。
運動は嫌いだったはずだし、こんな時ひとりで行動できる人間ではなかったはずだ。
しかしなぜか、何の迷いもなかった。
途中で気が変わることもなく、楽しみにしていた日が来たという事になる。
行くにあたって心に決めていた事は、「友達を作らない」、である。
例え仲良くなるまでとしても知らない人と話をするのは苦痛だし、寝る暇はあるが時間は惜しい。
とにかくあの井戸端会議的な立ち話が苦手なので、用件だけ済ませて帰るようにしたいのだ。
私が苦手な「女社会のひとりぼっち」をこんなに望んでいるなんて、ホントに一体どうしたというのだ、ぽ子よ。
うーん、ジョギングが人間を変えるのか。
専用の室内履きなどないので、娘ぶー子が昔ちょっと使っただけで捨てられなかったスニーカーを、昨日慌てて洗ったのだ。
結局乾かなかったので、ジメッとしたままの装着となった。
早めに着いたが、ナンパされないように本を読んで待つ。
募集は70人だったが、それに近いぐらいの人数だ。色んな人がいる。
60過ぎてる?って感じの人も多いし、年配の男性もいる。
やはり一番多いのは若めの主婦系だが、これだけ雑多な人種がいると、私のような人間は安心する。アメリカ万歳。ひとりが心地良い。
ところで私はボクササイズがどんなものなのか、良く知らないで来た。
名前から、ボクシングの動きを取り入れた運動だろうと考えていたが、むしろこれはエアロビである。
音楽に合わせてその場でずっと、前後あるいは左右にリズムを取りっぱなしの70分だ。
しかし、案外それはキツくはなかった。下手で動きが小さいせいもあるだろうが。
それよりも動きについていけないEE:AEB64
一応募集要項には「はじめてのボクササイズ」と書いてあり、申し込む時に小さくなって「43歳です」といらぬ自己紹介までして「全然大丈夫、問題ナシ」の太鼓判をもらっていたのに、これはなんたること。
ノンストップなので、自分の動きが正しいのかゆっくり考えている暇もない。
実は不安だったのは、これだ。
以前ぶー子が習っていたダンススクールで一緒に踊った事があったが、手と足を両方一緒に覚えて動かすことが出来なかったのである。時にそれ、10年前。
しかしこれは、ボクササイズ、である。
最初のうちは基本の動きにストレッチを加えたものだったが、やがてパンチやキックが入る。
私は何かを思い出しつつあった。
これよ、これ。
それはキックを入れた時に、明確になった。
下手だったからあまり言いたくないのだが、10年ほど前に、空手をやっていた事があるのだ。それを体が思い出した。
習っていた期間も短かったし、あれは私の中では消去した過去だったのだが、まさかこんな形で思い出す日が来るとは思わなかった。
だから上手にできたかというと、もちろんそう甘くはない、これはボクササイズ、であるからして。
そもそも私は、リズム感が非常に悪い。
リズム感も覚えも悪いのだから、最悪である。
でも、楽しかったEE:AEAA6
踊るのも蹴るのも殴るのも好きだ(笑)チョー楽しかった。
時間が来ると、サッとスポドリを飲んですっ飛んで帰ってきた。
お前なんかに関心ねぇよ、と突っ込まれそうだが、万が一にもこんなところで友情が芽生えたら、私の日常に支障をきたすのである。
自転車もすっ飛ばしたが、これは違う理由からであった。
驚くほど体が軽いのである。
ボクササイズ、凄い。
今日は1日スッキリ、あぁもうあと3回しかないのが悲しい。