人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

早朝ジョギングの効果

嫌な予感はしていたが。

結局私が起きたのは6時だった。

ダンナはそれより30分早く起きて、ジョギングもシャワーも済ませていた。

何の準備もしていなかったので出発は9時だ。

バカンスに選んだのは、去年感動した蓼科だった。

今年はハイキングがてらたくさん写真を撮るつもりでいたが、雨だ。

闇雲に車で動き回ったので、早起きしてジョギングまでしたダンナは、すっかりお疲れモードに。

じゃあもう宿に行こう、と向かった途中でヤギ発見。

その小さな牧場で降りてウサギにご飯をあげ、戻ろうとすると、駐車場の先でラジコンカーのレースをやっていた。

ラジコンオタクを心の中でバカにしてやろうと思い見に行ったら、凄い迫力にすっかり魅了されてしまった。

スピード、音、バトル、小さなF1の世界がそこにはあった。

みなさん、ラジコンマニア(オタクから昇格)をバカにしてはいけません。

もしかしたら電車オタクやアニオタも。

彼らを評価するには、自分がまず一歩、そこに入らなくてはなるまい。

しかし、20分のそのレースをフルに見たためにダンナの疲れはいよいよMAXに、宿に着いたらすぐに横になって「ヤバい、寝る…」と呟いた。

食事まであと30分であった。

最後の力を振り絞って風呂に入ったが、嫌な予感はこのあたりからどんどん膨らんできたのだ。

晩御飯は食べ放題である。

私達は食べ放題となると毎度苦しくなるまで食べまくるが、その先にあるのは睡魔である。

ダンナは寝る。

食べ終わって部屋に戻ったら、きっと寝る。

そんな時間に寝てしまったら、一体何時に起きる事になるのか?

それよりも、長い夜をひとりどう過ごしたらいいのか?

いや、もっと悪いのは、私も睡魔に負けて寝てしまう事だ。

きっと夜中に目が覚めるだろう。

そこから寝れる気がしない。

全くその最悪のパターンであった。

腹一杯食べて苦しくなり、部屋に戻って横になったら「苦しい」と交互に言っているうちに眠りこけてしまった。

目が覚めたのは12時だ。

ちくしょー目が覚めてしまったという忌々しさとダンナのイビキで、睡魔は遠のいていくばかりである。

諦めて起きるには、ほんのり瞼に残っている僅かな眠りの余韻が惜しい。

酒ならたくさん買ってあったが、この時間に水分を摂ると後のトイレが心配である。

トイレなら室内にあるがユニットバスで、ドアを開けるなり鏡である、恐ろしいことこの上ない。

困った困った、としばらくイライラもじもじしていたが、観念して冷蔵庫から白ワインを取り出した。

もう酔ってしまうしかない。

寝るもトイレも、酔ったどさくさに任せる。

かくして1時30分、ダンナも起き出して晩酌である…。