しばらく郵便物を放置していたが、気がつくと喪中はがきが来ていたのだ。
遠方に住む叔母からで、叔父が亡くなったということを知った。
いかんせんあまり会うこともなかったから近い関係とは言い難かったが、その人柄から私の中で叔母は、そこそこ大きな存在であった。
快活でちょっぴり毒舌、それが小気味良かったりする。
いわゆる「傾聴」が上手く、いつも私の気持ちに寄り添ってくれた。
叔父が亡くなってまだ5ヶ月ほどだったが、叔母は変わらず元気そうであった。
「この度は・・・」などの言葉を用意していたのに、必要はなく、いつもの調子だ。
そんな中で、「死んじゃうってね、凄いわよ。なんにもなくなっちゃうの。いないのよ。ケンカもしたけど、今、そのケンカがしたいわ。」と軽く言った言葉が、実は重く切なかった。
性格上ケロッと見えるだけで、叔母は今とても寂しくて辛いだろう。
あの頃コノヤローと思っていたことも全て、懐かしいと。
全てが「現実」から「思い出」に変わる。
悲しみを伴わずに思い出せるようになるまで、どれほどの時間がかかるのだろうか。
名古屋までの距離がもどかしい。