人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ボーダーを越える

昨日の干物だが・・・・・・・。

明らかに古いのは分かっていたのだ。

今調べてみたら、その干物がうちに来たのは5月25日であった。

しかもただの5月25日ではない。実家からの5月25日だ。

ウチの母も平気でギリギリまでとっておく人だから、危険度はより高い。

昨日も書いたが、非常にきわどい臭いがした。

私の場合、食べてしまいたい気持ちが大きく作用して、ちょっとやそっとじゃ「臭い」という評価はしないのだが、アレは明らかに臭くなり始めていた。

しかし、臭くなりきってなかったのだ。

これまでいわゆるこういうボーダーものは、洗って火を通すだけで何とかなっていたのだ。

まぁちょっと臭わないでもないが、おかしな味ではないので食べられてしまうのである。

そころが昨日の干物は、わずかだがボーダーを越えた臭いであった。

とりあえず洗って焼けば、生臭さが飛ぶはずである。

そこで判定することにした。

モノはヒラメかカレイか、平べったい魚であった。

ボディがすでに軽くネバッていたが、この現象は鶏肉などで良くあることだ、想定内。

特にワタのあった部分を良く洗い、グリルで焼く。

おお、見た目は非常~に美味しそうである。腐敗臭は(腐敗だったのか)飛んだか。

たまらずふっくらした部分から一口・・・。

う・・・、

これは・・・、

非常に・・・、

きわどい(笑)

なんか臭いのだが、干物独特の臭みといえばそんな気がしないでもない、というか、正直に言うと「そう思い込もうと思えば、思えなくもない」というレベルだ。

明らかにヤバい。

ヤバいのは確実だが、「ほんのちょっぴりだけ」ヤバいのである。黙っていれば分からないぐらいだ。

私がチョイスしたレシピは「冷や汁」だ。

どういうものかというと、きゅうりやみょうが、私が選んだレシピにはトマトも入っていたが、それらと一緒に干物のほぐしたものを、味噌仕立ての汁に入れて冷やしたものである。

より干物の味がごまかるようにと願って作った、親心のようなものだ。

「ほんのちょっぴり臭い」+「味をごまかす親心」=美味しい。

ゴージャニー、ゴー、ゴーEE:AE4F3

出来上がった冷や汁はやはりほんのり臭かったが、そんなものだと思えば思えなくもない味だった。

「・・・というような事態になってます。」

一応ダンナには、そのような作品であることは断っておいた。

ちなみにダンナは、味さえおかしくなければあまり気にしない方である。

私が遠慮なく出せば、彼は気にせず食べる、という図式がすでに出来上がっていた。

しかし今回はいわば、新しい扉である。

言い換えてみれば、これをクリアすれば、新しい世界が拓けるのだ。

ダンナは黙って食べていた。

この冷や汁、美味しいことは美味しいのだ、干物の部分を除けば。

「美味しいでしょ。」

先入観を吹き飛ばすようにたたみ込む。

「ん?う、うん、まぁ良くわかんないよ、こんなもんじゃないの??」

続いて私も食べた。

ウッ、臭い。やっぱり知ってて食べると臭い。だけど大丈夫、これならイケる。

昨日の献立は、他に豚キムチとキドニービーンズのサラダであった。

それらも食べつつ、冷や汁も口に運ぶ。

ウッ、臭くねー??

どういう現象かは分からないが、他のものを食べるにつけ、冷や汁の臭みが際立ってくる。

これはアウトだ、これ以上の冒険は危険だ、引き返すのも勇気である。

オエッ、そう思って改めて食べてみると酷い味だ。絶対にヤバい。知らずに食べたって明らかにヤバい。逆に、知ってたからここまで「気合」で食べられただけである。

今日は、賞味期限が5月30日のスパムもどきの日の番だ。

頑張れ、ゴーヤチャンプルー。