「具合、どう?」
朝だ。
着替えに寝室に入って来たダンナは、まずこう言った。
いつもそうなのだが、私は今あなたの声で目を覚ましたのだ。
どう?と言われても一瞬前はまだ夢の中だ。
そろそろこの回答が難しいという事に気付いて欲しいのだが。
で、起きてみると昨日と同じだった。
微熱。
とりあえず着替えて活動するかと思ったが、一度座ったら動けなくなった。
もういいや、今日は。
そう思った途端にたくさんの時間が手に入り、何だか嬉しくなってしまった。
しかし、たったひとつ、仕事があった。
郵便局に行き、送金したいのだ。
自転車で5分ほどの近所だが、私は車を停める場所の事を考えていた。
うー、どう考えてもあそこは無理だな。
じゃあっちの郵便局。無理。
こっちは?不可能。
郵便局には駐車場がない!
大きいところに行けばあるのだが、駐車場のためだけにそこまで出る気はしない。
私は具合が悪いから車で行きたいのだ。
時間がかかっては意味が無い。
観念して自転車にまたがった。
スッピンにマスクに帽子だ。
もし仕事を辞めるような事になったら、これが標準装備になるのだろう。
女よ、外に出るのだ!!
唇に紅を差し、眉を整えるのだ!!
すなわち女になるという事なのだ!!
・・・フー、あほか。微熱ハイである。
しかし外に出たら少し気分が良くなった。
よくある事だが、布団の中で悶々としているよりも、ちょっと無理して動いていた方が気が紛れるのだ。
家に戻ったら12時まで寝たが。
薬を飲んでから仕事に行ったら、もう普段通りのぽ子であった。
ここまで元気になると、晩ご飯の支度をダンナに押し付けにくくなる。
とりあえず簡単に作れるものを買って帰り、元気なうちに下ごしらえをした。
しかし、下ごしらえが終わると徐々にまた具合が悪くなってきた。薬が切れてきたのか。
元気な時間を自分のために使えず、不憫である。
嘘です。
散々2ちゃんねるを見て過ごしてしまいました。
明日からの休日のために、少し休もう。
ソファで伸びてゲームをやることを「休む」と言うならだが。