人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

微熱

「具合、どう?」

朝だ。

着替えに寝室に入って来たダンナは、まずこう言った。

いつもそうなのだが、私は今あなたの声で目を覚ましたのだ。

どう?と言われても一瞬前はまだ夢の中だ。

そろそろこの回答が難しいという事に気付いて欲しいのだが。

で、起きてみると昨日と同じだった。

微熱。

とりあえず着替えて活動するかと思ったが、一度座ったら動けなくなった。

もういいや、今日は。

そう思った途端にたくさんの時間が手に入り、何だか嬉しくなってしまった。

しかし、たったひとつ、仕事があった。

郵便局に行き、送金したいのだ。

自転車で5分ほどの近所だが、私は車を停める場所の事を考えていた。

うー、どう考えてもあそこは無理だな。

じゃあっちの郵便局。無理。

こっちは?不可能。

郵便局には駐車場がない!

大きいところに行けばあるのだが、駐車場のためだけにそこまで出る気はしない。

私は具合が悪いから車で行きたいのだ。

時間がかかっては意味が無い。

観念して自転車にまたがった。

スッピンにマスクに帽子だ。

もし仕事を辞めるような事になったら、これが標準装備になるのだろう。

女よ、外に出るのだ!!

唇に紅を差し、眉を整えるのだ!!

すなわち女になるという事なのだ!!

・・・フー、あほか。微熱ハイである。

しかし外に出たら少し気分が良くなった。

よくある事だが、布団の中で悶々としているよりも、ちょっと無理して動いていた方が気が紛れるのだ。

家に戻ったら12時まで寝たが。

薬を飲んでから仕事に行ったら、もう普段通りのぽ子であった。

ここまで元気になると、晩ご飯の支度をダンナに押し付けにくくなる。

とりあえず簡単に作れるものを買って帰り、元気なうちに下ごしらえをした。

しかし、下ごしらえが終わると徐々にまた具合が悪くなってきた。薬が切れてきたのか。

元気な時間を自分のために使えず、不憫である。

嘘です。

散々2ちゃんねるを見て過ごしてしまいました。

明日からの休日のために、少し休もう。

ソファで伸びてゲームをやることを「休む」と言うならだが。