そもそも、新しい病院のことを書こうと思っていたのだった。前置き(というかうっぷん晴らし)が長くなった。
次の病院は、転院前のクリニックで教えてもらった病院だ。院長先生を知っているような口ぶりで、うちから比較的近いだろうということだった。
車で20分ぐらいか。駐車場の難易度が高いので停められないが、駐車料金を払っても、電車で行くより安いぐらいである。
綺麗で落ち着いたクリニックだった。
中世ヨーロッパを思わせる、アンティークな装飾。ミュシャの描くような絵がたくさん飾ってある。不思議な感じだ。病院らしくない。
呼ばれて診察室院に入る。先生は、同世代と思しき男性。どうぞ、と私を招き入れると、ハンカチを使って扉を閉めた。
人当たりの良い先生だ。マスクは外してもいいですからね、と言って椅子を勧める。
こうしてまた別の医師にかかり、色んなことが分かって来た。
まぁまず前回の医師には睡眠について特別な専門知識はなかったみたいであり、いわゆる基本を当てはめただけで、私のケースという考慮はされていなかった。
今飲んでいるデエビゴは、比較的長時間効き目が持続するタイプらしいが、それでも目が覚めると言うことは薬が十分に効いていないのだろうと。
それなのに多めに処方されているのはあまり意味がなさそうだから、減らしてもいいとのことだ。
人の睡眠と言うのは最初の3時間が大事で、ここで深い眠りに入れないと、これ以降はもう深くは眠れなくなるらしい。
何度も目が覚めると言うことはこの3時間に深い眠りに入れていないからで、その状態で長時間持続する眠剤を飲むのでは意味がない。
まずは最初の短時間に深い眠りに入れるようにする。
先生は紙にグラフを手書きしながら説明してくれた。紹介状の裏だよ(笑)
ただ、今は猫の介護があるから眠れなくてちょうどいいと伝えたので、方向転換は猫の世話が落ち着いてからということになった。
前の医者め、紹介状に私のことを「眠れないと眠剤代わりに酒を飲む」などと書いたようで、「猫ちゃんのことが心配で眠れないようなら」と漢方を処方してくれたのだ。神医者。
それに引き換え大宮のクソめ、私は眠れないから飲むなどとは言ってない、飲んだら眠剤は飲まないようにしている、と言ったのだ。逆である。
どうりで毎度毎度「飲んでる?」から始まった訳だ。実際週末ぐらいしか飲んでなかったので酒ばかり飲んでいるイメージなど付きそうもないのに、どうしてそうなるのか。
思えば「飲んでる?」「運動は?」いつもこれだけであった。なんなんだよ、それ。
何なら神医者は、「お酒と一緒に飲んじゃうなら、ルネスタの方が相性が悪いから気を付けて」など逃げ道まで作ってくれたのだ。え?いいの??驚き(笑)
今度の先生は薬のタイプについて説明してくれ、まだ色んな選択肢があることが分かった。もうぐっすり眠ることは諦めていたので(「我々ぐらいの歳になると、ぐっすりなんて眠れませんよ」とは前の医師の常套句であった)、ここにきて希望が生まれたことに感動すらしている。月に一度でいい、ぐっすり寝れるような強い薬を下さいと言っても叶わなかったのである。
話を良く聞いて、適切な答えをくれた。そして無理のない程度のアドバイス。
「寝る前のスマホの光は良くない。本当は読書も良くないけど、まぁスマホよりいいから。本だけ照らさないで部屋自体を明るくして読んで。」
かくして寝る前のスマホ断ちをして、読書に勤しんでいる。一度信用すれば、私は単純なのでとことん従うのである。
薬も減らした。
漢方も効いた。
なんだかいい兆候だ。
やっといい先生に出会えた気がする。