父の誕生日だった。あれからもう、1年経つのか。
あの当時の父もなかなかにボケていたが、ここ最近の父の衰えぶりは酷く、何とも祝いにくい誕生日であった。
大食漢だった父は、私の買って行った寿司をとうとうひとつも食べなかった。
その代わり良く喋り、そして喋る割には全く元気がなかった。
「俺はもうだめなんだよ・・・。」
最近はずっとこの調子だ。
介護保険内のエクササイズ教室のチラシなど置いて行ったが、とてもそんな感じではない。それ以前に、介護認定のハードルが高い。誇り高き爺は、誰の世話にもなりたくないとのことである。
家族で説得していた時期もあったが、もう諦めの境地だ。なるようにしかならない。
父の人生である。ある種の見殺しみたいな部分もあるような気がしているが、父らしく生きることを尊重するのも私の役目なのかもしれない。
・・・などという綺麗ごとの前に、言う事きいてくれないのでどうしようもないというのが実情だ。
90歳。
これからどうなっていくのか。
だから先のことは考えたくないのである。