*下書き保留していたものを、少しずつアップしようと思います。
吐き気止めの薬の服用は、1日1回。と言うことは、効果も1日程度あるのだろう。丸一日が過ぎてもエルの食欲は安定していて、体調もご機嫌も良さそうだ。
もしかしたら、食べないのはほんの一時的なことだったのかもしれない。だったらこの体調がしばらく続くだろう。
しかしそう甘くはなかった。
夜になるにつれ食いつきは悪くなり、結局また「匂いは嗅いでプイッ」に戻ってしまった。
まぁ吐き気止めで食い繋げられるのなら、しばらく猶予はある。またチーズに仕込んで飲ませる。
しかし今度は、効かなかった。
食欲戻らぬまま寝ることになったが、エルはなかなか寝なかった。
ベッドの上をウロウロし、落ち着かない。
心配なので電気をつけたまま私も起きていたが、早朝、エルはベッドを下りてトイレに行った。
まだそんな力があることに、少し安心する。
エルは自力でベッドに乗り、左側の定位置に戻って来た。
やはりエルは寝ようとせず、私の顔の横に「お座り」をした。そして片手でチョンチョンと私の顔を叩く。これは、「ご飯ちょうだい」の合図である。ええっ!?
急いでクーラーバッグに用意してあった鮭を出す。エルは鬼気迫る勢いで食べきった。
どういうことか分からないが、とにかく食べたのだ。
やはり食べるとそれが活力になり、少し元気になる。エルはいつものように腕の中でスヤスヤと眠った。
祝日だ。
私は家事も放棄してエルと寝ていた。10時にもなれば、ダンナがエルのガーゼを取り替えに来るはずである。
エルは、良く寝ていた。
良く寝てはいたが、つまり食べていないということである。
これまで食べさていた時は、ざっくり1時間~2時間間隔を目安にしていた。
起こしてガーゼを取り替えご飯を出すも、もう食べなくなっていたのだった。
吐き気止めは効かなくなった。
辛うじて挽肉のゆで汁を飲んでいる。
薬を仕込んだチーズは喜んで食べた。もう制限は撤廃してあげる時なのか。
残り時間は分からないのだ。
ガンの成長がエルの余命よりも早かったら、エルにガンの苦しみを与えることになってしまう。
しかしその逆なら、もう好きなものだけをあげる時期なのだろうか。
