人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子57歳。

ネジを外す。

もうスマホゲームやSNSからは、足を洗ったのだ。そのお陰で読書ペースが上がるはずであった。実際に上がった時期もあった。過去形である。

日々の生活の中で、どうしても「隙間時間」というものはできてしまうものだ。それが5分10分なら何かをしようという気にもなるが、パソコンがちょっと重い、などという1分にも満たないような隙間にはSNSがちょうど良いのである。フェイスブックどころか、最近はインスタやスレッズにまで展開していた。

それでも1回の時間は短い。そもそも隙間時間が短いのだ。これ自体は悪いことではないように思われた。

悪いのは、そこに含まれる誘惑だ。私は誘惑に弱い。こと、ゲームの誘惑には。

 

ゲームの広告であった。

この頃のゲーム広告は、すぐに消せない代わりにお試しプレイができるものも多い。

たかだか10秒程度とて、ただボーッと待っているよりはプレイしていた方がいいに決まっている。

ということでプレイしたゲームが面白くてまずいことになった。

 

ネジを外していくだけの、単純なゲームだ。まぁ上手く外さないと下のほうのが外れなかったりするんだが、そのシンプルさが罠である。「ちょっとだけ」から始まった。ついDLしてしまったのである。

それが金曜日。

平日だ。一日のスケジュールを立てているので曲がりなりにも隙間埋め程度に収まっていたが、土曜日からが凄まじい。休日である、隙間時間の発生は平日とは比べ物にならないのだ。

電車の中、茶飲み休憩、とにかく隙あらばプレイした。

あぁこの時間、読書に充てられたらどれだけ進んだであろう。英語のアプリでも、学習にはなったはずだ。

それを私はただただ、ネジを外していたのである。

 

食べ過ぎた日であった。

本来なら飲み過ぎてゲームどころではなくなるはずだったが、食べ過ぎて飲めなくなった。

苦しい腹を抱えて家に帰り、こたつでワインを飲むことにする。ところがここでもネジだ。ダンナにも布教したので、黙々とふたりでネジを外していた。

お酒も進まない、酔いも回らない。シラフだ。私は極めてクリーンな頭でひたすらにネジを外していた。

やがてダンナが寝る。

 

このままでは止め時がない。私はちょっと怖くなり始めていた。私はこれからもずっとこの調子で毎日ネジを外すのか?

バカバカしいことは百も承知だ。私にはやりたいことも、やらなきゃならないことも、たくさんある。こんなことに時間を持っていかれるなんて、本当にバカバカしい。

このままではいけない。

どうしたら終わりにすることができるだろう?

似たようなパターンで難易度が上がるだけのゲームだ。そのうち課金しなきゃどうにもならなくなるか、その頃には飽きるかするだろう。

ならば今夜中にその時を迎えてやる。

これでもう、綺麗さっぱりオサラバである。

 

という言い訳ともつかない思い付きで、私は遠慮なくやれるだけやることにした。

ベッドに移動し、いつでも寝られる体制にして続ける。

一体何時までやっていたのか。電気はつけたままスマホも手にしたまま、気が付いたら寝落ちしていた。

 

やがて朝が来る。

時計を見たら、まだ7時過ぎであった。夜更かしした割には早く目が覚めた。

よし、神様からのプレゼントだ。続きをやろう。

こうして昼前にダンナから「腹減った」というLINEが来るまで、ベッドでひたすらにネジを外していたのであった。

 

しまった、と我に返るようなことはない。頭の中はネジのことでいっぱいだ。何とかネジを外す隙はないだろうか。そんなことばかり考えている。

私はバカなのか?

ADHDはゲームにはまりやすいと言われるようだが(誘惑に弱く、衝動を抑えられないとのことだ)、これはもう脳の構造に欠陥があり、そこにうまいことつけ込まれたと考えたくなるような現象だ。そうでもなければ、ネジを外すことにこんなに時間と情熱を注げるはずがない。ネジだよ!?

こうなったらとにかく早いところ飽きるか難易度に追い付けなくなるかして欲しい。

 

もう今後、お試しプレイはしない。これで最後のスマホゲームにしたい。

 

 

みんなハマッてしまえ!!

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