人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

挑戦の終わり

そろそろ2ヶ月が経とうとしている。

 

長い間お世話になっていたボーカル教室を辞めたのは、4月の第1週。

まだボーカル教室が立ち上がる前の、合唱団時代からの付き合いである。2015年。

合唱団から個人ボイトレ、最後はボーカル教室のアカペラクラス。

本当に本当に、とても勉強になり、いい経験をした。やはりプロから学ぶことは上達への近道となる。

 

月に1回という実にゆったりペースのクラスであった。それが居心地よかったのだが、最近はその月1ですらしんどくなってきたのだった。

レッスンに限らず、「何かをする」という予定が入っていることが、重い。

終わらない家事の間に、イレギュラーが入るプレッシャー。

病院、郵便局、ちょっと先のホムセン。そんなものでも負担なのだ。もう毎日家事だけでいい。

 

それでも、アカペラを辞めるには葛藤と言ってもいいほどの迷いがあった。

バンドも辞めた。ゴスペルも辞めた。最後の私の音楽との繋がりである。

もちろん音楽ならひとりでも出来ることはある。

それでも、他者が関わることで多少なりとも責任が生じ、それが向上に繋がっていたのだ。

サボれない、手を抜けない、という状況は、私のような消極的人間には必要なものだ。月に一度でも集まる約束があるから、月に一度分の練習はする。こうして辛うじて音楽に関わり、辛うじて止まらずに来られたのだ。

 

一時期は、アレンジユニットを作ろうという構想もあった。

それも、責任や約束がなければ進まないのである。

認めたくなかったが、結局その程度だったのだ。

なんだか疲れてしまった。

「このまま終わってなるものか」

自分はこんな程度の人間ではないと思いたかったが、結局こんな程度であった。

なれないものには、なれないのである。

なろうという気もなくなった。

色々やりたいことはある。

でも今はちょっと、休みたい。

ピンセットで切手をつまんでいる時に感じる至福。

 

歳を取ったのかな。

このまま終わるのだろうか。