人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

ボーカリストの資質

酔うと思考にとめどもなくなり、思うがままに流されていく。イモヅル式にだ、今回辿り着いたのは、古いライブ動画であった。

 

そもそもは、カラオケでレベッカを歌ったところからである。

翌日家で飲んだ時に、録画してあったレベッカの特番を見た。

そして思い出したのである。ダンナのレベッカのコピバン。まだ10代の頃で、ビデオテープに撮ってあったものをDVDに移したものだ。

顔が判別できないほど荒い画像だったが、音は比較的綺麗に撮れていた。

悔しいことに、結構上手かった。

だいたいこういう若い頃のバンドなんて地雷のはずである。私の方はカセットで残っているものがあるが、もうネタにしかならないようなやつだ。酷いを通り越して、笑いが止まらないようなやつ。

ところでレベッカなら私も10代の頃に一度ライブで歌った頃があるが、客席から「いよっ、ねーちゃん!」などと茶化されていて散々であった。

高いキーに独特な跳ねるような歌い方。「やってみたい」で出来るほど簡単なものではない。若さとは、無謀で愚かなものである。それを繰り返して大人になっていくのだろうが、記録として残るのはキツい。黒歴史だ。

 

ところが何だ、ダンナのこのライブは。

可愛い衣装を着た女の子は、NOKKOのように踊り、NOKKOのように歌っていた。

このようなパフォーマンスも歌も、とうとう最後まで私が到達できなかったものである。

そしてこの動画の後には、私もダンナと一緒にやったバンドのライブも収められていた。黒歴史だ(笑)

私はキーボードだったが、ビッと背筋を伸ばして手だけを動かし、全くの地蔵である。弾かない間は直立不動で、最初そこに自分がいることに気が付かなかったぐらいだ。

もちろん笑った。酷いを通り越して、笑うしかないのである。

 

つくづくパフォーマーとしての資質に乏しい人間だ。56歳となったライブの時にも、家でMCや動きの練習を何度もしていた。一般家庭のリビングで、「今日はありがとう!!」などと声を張り上げて、だいぶイタい画である。

やはりボーカリストに必要なのは、トーク力とパフォーマンスだと思う。それ込みで、ボーカリストだ。

さりとて合唱は声が出ないという。逆にゴスペルは声がでかすぎて浮いていた。

私に歌う居場所はないのか。

 

今は切手収集を楽しんでいる。