ネットジュークが直ってからもう結構経つが、ふと思い出した。ネットジュークはレコードプレイヤーと繋がっていたのだ。聞けばすぐに使える状態とのことで、懐かしいレコードを聴きたいと思っていたところである。
特に音に対してマニアックであった訳ではない。私が若い頃にはレコードかカセットテープしか選択肢がなかったのである。
選択肢は狭かったが、それ故に良い音、良い環境で音楽を聴く機会に恵まれたと思う。
クラシックを聴くために買ったスピーカーの大きなステレオで、レコードを聴いた。
その艶やかな音に魅了され、できるだけいい条件でカセットにそれを収めた。お年玉をはたいて、納得のいくヘッドフォンを買った。
曲を聴くのも楽しかったが、音そのものも私を感動させてくれたものである。
そういった感動を忘れていた。
レコードはそれを思い出させてくれるだろうか。
選択肢がそれしかなかったのである、レコードもそれなりの数がある。
カセットに録ったものもあるが、今はもうそのカセットが聴けないのだ。昔聴いた懐かしい曲はネットでいくらでも聴くことができるが、「あの音」で聴きたい。
好きじゃない曲もスキップできず、5曲も聴けば裏面に引っくり返す手間。
それすらも、懐かしい。今、その手間をかけてみたい。
ネットジュークのプレイヤーの切り替え操作を教えて欲しい、とダンナに言った翌朝。
リビングではビートルズか流れていた。
先を越されてしまった(笑)
私のターンは夜まで持ち越し、飲みながらの鑑賞となった。
聴いたのはジャーニーのライブアルバムだ。
「やっぱりプロでも走る(テンポが速い)ねぇ。」
「走っても安定感があるのがプロ。」
などとライブ独特のスピード感を楽しんでいたつもりだったが、この後聴いたレコードでそれは明らかになった。
「・・・ってか、速くない!?」
「声が可愛い(笑)」
どうも回転数が微妙に速いようである。気になりだすとそれは、許しがたい速さに感じられる。
調べてみると、ものによってはプレイヤーの裏側に調整できる穴があるらしいことが分かった。引っくり返してスマホのライトを当ててみると、それらしき穴を発見。
しかし闇雲にいじくり回すのは危険だ。手順をきちんと調べてみた。
回転数を精密に測るアプリというものがあり、これで現状を確かめる。
34.42。ベストは33だ。早いねw
次は調整に入る訳だが、マイナスドライバーを突っ込んで回して調整する。回してって、どれぐらい?(笑)
全く見当がつかないので、最初は大きめに回す。アプリで計る。下げ過ぎた、上げる。その繰り返し。その都度プレイヤーを引っくり返しスマホのライトを当て、なかなか根気のいる作業であった。
そして。
微調整のドツボにハマりたくなかったので、この辺で良しとする。
聴いてみると、全く違和感はなくなっていた。多少速かろうが、私には分からない程度だ。もうこれでいい。
環境は、整った。
私が聴きたかった「本命」を流す頃にはもうグデングデンに酔っていて、記憶にない。
まぁこれからは、いつでも聴ける。
本命は、モンキーズだ(笑)