人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子57歳。

天の恵み

久し振りに、雨が降った。降るまで久しぶりであることに気付かなかったが、久しぶりである。

朝ダンナを駅まで送り、戻って来る。

雨は降る。車のボディの雨粒が。するすると流れ落ちる。

 

・・・・・・・・・。

思いついてしまった。

 

車を買い替えたのは、おととしの夏。

25年間乗っていたハイラックスサーフは最後にはもうハゲハゲで、洗車もろくにしていない有様だった。

あのままの洗車サイクルでいくわけにはいかない。洗車方法も然り。できるだけ手洗いで。ちょっと高めのコーティング剤も買った。このコーティング剤が逸品で、最後の洗車から数ヶ月経った今でも元気に水を弾いている。

この雨もコロコロとボディを流れ落ちていたが、問題は汚れだ。さすがに数ヶ月洗車をしないと、汚れは溜まる。気になっていたところだ。

 

コーティングは生きているのだ。さしあたって汚れだけ落ちればいい。そして今、天からシャワーが舞い落ちているのである。やることはひとつ。

寒いし時間もない、チャチャッとスポンジで撫でるだけでもしておこう。

朝一番のスケジュール設定に、「洗車」を入れる。急ぐこともない、昼過ぎぐらいにやっておくか。

 

ドアを開けると外は、雪になっていた。

雪・・・。どうしようか。寒いし冷たい。それに「積もる」じゃなくて「流れる」じゃないと洗車にならんのでは?いや、そもそも洗車ではないが、より洗車の条件に近づけるには、雪ではなくシャワーで洗い流したいところである。

迷ったが、このチャンスを逃したら、当分洗車のチャンスはないような気がする。これまでも休日に洗車機にかけようと何度も言ってはみたが、なぁなぁでここまで来てしまったのである。危険な兆候だ。すでにフリードの洗車熱は冷めつつある。

 

やらないよりはマシ、と判断して、着手することにした。まぁ届く範囲をスポンジで撫でるだけである。

すでに雪は軽く積もり始めていた。冷たい。しかしサッとひと撫ですると、綺麗なボディが顔を出す。

やって良かった。フリードを撫でまわすぞ!

しかし恥ずかしいことこの上ない。これを見た人は、どう思うだろうか。どんな言い逃れもできない、まごうことなき手抜き洗車である。天の恵みを利用していることは一目瞭然だ。

しかし洗車機に入れる手間も時間も惜しい、自力の洗車ならなおさら、となると、恥を捨てるしかない。それでいっとき車は綺麗になるのである。

 

一日経った。また今日も、雪が降ると言う。その後はきっと雨だ。

汚れは私が落とした。その後のすすぎを、頑張ってもらおう。天気予報を見ると、乾燥はまだ先になりそうだ。

週末にはピカピカになっていることだろう。