休日だ。ダンナの週休が一日になっていて、上手く使いたいところである。さりとて翌日に疲れを残したくないし、前夜飲んだ疲れも残っているという条件下である。カラオケとなった。
本当にカラオケが好きなのだ。パターンはふたつあり、飲んだ勢いで突発的に2,3時間歌うのと、計画的に昼からフリータイムを利用するのと。今回は後者だ。昼から飲めばおのずと早い時間に酔いつぶれ、たっぷり眠って翌日も楽になっているという算段である。
混んできたら最悪3時間まで、という「3時間保障」を言い渡される。そりゃお店としては回転率を上げたいだろう。仕方がないのは分かるが、3時間だといつも酔っ払って歌っているのと同じ時間である。この「計画的フリータイムカラオケ」のいいところは、軽く酔いが回るまで飲み、ウォーミングアップの曲などを入れてから徐々に本気を出していくというスタイルがとれることだ。時間を気にしなくていいのが長所なのに、「最悪3時間」と言い渡されるとは、3時間後に死ぬかもしれんと言われたようなものである。
さりとてシラフでいきなり歌う気にもならず、まずは乾杯だ。今回はグルメカテの方にも取り上げた刺し盛りやたこ焼きなんかも持ち込んで、準備は万端であった。ここを端折るなんて、考えられない。結局ダラダラ、歌いもせずに飲んでいた。
どれぐらい飲んだか、果たして人は皆、酔うと歌いたくなるものなのだろうか。歌い出したらもうノンストップである。
結局いかほど滞在したのか、外が明るかったのか暗かったのかも覚えていない。
毎度ダンナが寝てしまうので、その間にベビメタのライブを見るのが秘かな楽しみになっていた。
しかし今回は、「しっかりしてくれ」と言われながら這う這うの体で帰ってきたように思う。私はそんなに酔ったのか?
夜中に目が覚めたら、洋服のままベッドの上で寝ていた。「しっかりしてくれ」という言葉が思い出される。
余力があったらラーメンを食べて帰りたかったが、それどころではなかったということか。
帰宅してから朝まで、時間はたっぷりあったのだろう。何度も目が覚め、その度に一枚ずつパジャマに着替えて行った。しかし全部着替え切る前に朝になり、「じゃあ行って来るから」とダンナは出掛けて行った。
短い休日だった。
冷蔵庫に、食べきらなかったおにぎりが残されていた。