母が亡くなったのは、2018年、5月。季節の変わり目を肌で感じながら毎年あの日のことを思い出したものだが、今年は肌寒い日が続いてあまりそのような気持ちにならなかったのだ。お墓参りも、雨だった。
コロナ禍でなかなか行く機会がなく、今回はまだ3回目だ。宿泊するほどの距離でもないが、のんびりしたかったので金曜の夜に霊園の最寄りに宿泊。まぁ飲む気満々だ(笑)いつもと違う場所で、ちょっとした旅気分である。
ダンナが早く撃沈したので飲み過ぎず、翌日に悪影響は出なかったのだ。8時にはホテルを出て、朝食を食べる。
バスで霊園に行くのは初めてであった。
霊園までは迷うことなくすんなりついたが、問題はお墓の場所だ。かなり大きな規模の霊園だったが、前回さっぱり見つけられなくて苦労したのであった。
石材屋さんに聞けば教えてくれるというので石材屋さんに聞き、「ここまでいけば分かるはず」というところから先が大変だった(笑)
と言うのも、墓誌に母の名前が入っていなかったのである。後で兄に聞いたが、「えっ、そうなの??」とまるで無頓着であった。かくいう私も記憶になかったぐらいだから、まぁそういう家庭なのである、我が家は。おかげで「それっぽい墓はあるが、本物が他にあるはずだ」と探し回ってしまった。
そしてまた今回も、準備不足だ。
持って行ったものは、線香とチャッカマン、お供えのビールと花だけ。掃除できませんでした!
でも掃除道具を持って行くとなると、ちょっとした荷物になってしまう。
花を石材屋さんで買えば桶が付いてくるから水は確保できるが、スポンジのようなタワシのようなブラシのようなものが必要ではないか?
それと、近くに叔父のお墓もあることも忘れていた。お供えの花を半分に分けたので、だいぶスカスカで可哀相な感じになってしまった。
もっと言うと、ビールは持って行っただけで出しもしなかった。
前回お墓に置いて、「このまま置いて行かれないよね」と持って帰ってきたのだ。それもアホらしいのでここで開けて飲みながら帰るつもりだったのだ。
しかし雨が降ってるし、昨日のアルコールがまだ悪残りしていたし、出す気にも、つまり飲む気にもならなかったということだ。
今後ビールもいらないだろう。そういうのは、家に帰ってからやることにする。
霊園で迷ったと言っても、もう昼には帰りの最寄駅についていた。
せっかくだから、まだ少しこっちで何かしていきたい。休憩がてら、スマホで検索。
「横浜 デート。・・・中華街、動物園、マリンタワー、荷物あるし雨だしねぇ。」
「横浜 昼飲み。」こうして上大岡で、昼酒となった。これが大人のデートだ。
横浜に移動してボトルワインを空け、電車のグリーン車で飲み、さすがに3軒目はなかったようで、家で飲んでいる画像が残っていた。
「これからは毎年行かれるようにしたいね。」ダンナが言った。
うん、毎年行かれるといいね。私も思った。